「参考書よりもわかりやすい英文法超入門講座」の第9講です。今回は英語の現在時制の用法4パターンと時と「条件を表す副詞節」について解説します。
[目次]この記事のコンテンツ一覧
英語の現在時制とは
例えば、あなたは今英語の勉強をしています。そこで、What do you do?と尋ねられたらなんと答えますか?
①I’m learning English.
②I am a high school student.
正解は②です(高校生とは限りませんけどね!)。
なぜなら、英語の現在時制は「今何をしているか?」ではないからです。
ちなみに、What do you do?は「あなたは普段何をしている人ですか?=お仕事はなんですか?」という意味です。
このように現在時制の本質は昨日・今日・明日と安定して変わらないものなのです。
ここから派生して現在時制では、
- 現在の習慣
- 現在の状態
- 不変の真理
- 確定未来
の4つを表します。
現在の習慣
この例文は主語である「私」の習慣を述べています。今まさに働いているわけではありません。「過去から現在を経て未来にわたって、その会社で習慣的に働いている」という意味です。
この例文も(例1)と同様に、過去から現在を経て未来にわたって「日曜には教会に行く」という習慣を表しています。
現在の習慣の練習問題
I usually ( )home at around eight o’clock.
①leave ②am leaving ③will leave ④will be leaving
現在の状態
現在の状態の代表的な使い方は職業・住所・趣味などを表すことです。(例1)では住所を表しています。
現在の状態でも現在の習慣と同様に、現在形の本質は同じで、昨日・今日・明日と安定して変わらないものです。「ロンドンに住んでいる」という事実は過去も現在も未来も変わらない状態です。
(例2)のloveのように同じ状態が続くことを説明する動詞を状態動詞といいます。状態動詞は原則として進行形にできません。
例えばhave(~を持つ)は状態動詞なので、I am having a good dictionary.は誤りです。正しくは、I have a good dictionary.(私は良い辞書を持っている。)とします。
代表的な状態動詞
以下は代表的な状態動詞です。原則、進行形にはできないので注意して下さい。
状態動詞の問題演習
「状態動詞は進行形にできない」という知識は入試では以下のような形式で出題されます。
The five dogs ( ) to my uncle.(その5匹の犬は私のおじさんが飼っているものです。)
①belong ②belongs ③are belonging ④have been belonging
尚、上記の状態動詞一覧の中ではknow,belong to,have(~を持っている)の3つが入試頻出です。
特にhaveには注意が必要です。なぜならhaveが「持っている」という意味のときは、状態動詞で進行形にできませんが、「(時間)を過ごす」、「~を食べる(飲む)」という意味でhaveを使っているときは動作動詞となり進行形にできるからです。
()に入れるのに不適切なものは?
We were having ( ) then.
①a good time ②a nice car ③some tea
不変の真理
不変の真理とはいつの時代も変わらないルールのことです。代表的な例としては、The sun rises in the east.(太陽は東から昇る)を挙げることができます。
牛は草食動物なのでこの例文は不変の真理ですね。
不変の真理の練習問題
Water ( )at a temperature of 100 degrees Celsius.
①boils ②is boiling ③was boiling ④used to boil
確定未来
歴・時刻表などで予め決まっている事柄や、決定済みの予定のことを確定未来といいます。こうした確定未来は未来のことでも現在形で表します。
「明日は日曜日!」はよほどのことがない限り揺るがない確定的未来ですよね。
この例文は「決定済みの予定」を表しています。
未来を表す表現としてはwillやbe going toが有名ですが、現在形でも未来を表すことができます。未来表現については【第11講】未来表現(時制③)で詳しく解説しています。
時と条件の副詞節
時と条件の副詞節内では、未来のことであっても現在形を使います。時と条件というのは、例えば、when~(~とき)やif~(もし~なら)のことです。
副詞節とはSVを含む意味のかたまりのことで、それ全体で副詞の役割を果たします。
If it rains tomorrowは条件を表す副詞節なので、未来の事柄ですが、動詞の現在形を用います。またif SVのかたまりで1つの副詞の働きをし、I’ll stay home全体を修飾します。
しかし、下記の英文は正しいです。なぜでしょうか?
I don’t know when he will come back.(私は彼がいつ帰ってくるのかを知らない。)
一見すると時を表す節なので、he comes backとすべきに見えますが、副詞節ではなく名詞節なので、willを使ってもだいじょうぶなんです。when he will come backはひとかたまりで、knowの目的語(O)です。
時を表す副詞節を作る接続語一覧
時を表す副詞節を作る接続語には下記のようなものがあります。
条件を表す副詞節を作る接続語一覧
条件を表す副詞節を作る接続語には下記のようなものがあります。
時・条件を表す副詞節の問題演習
「時・条件を表す副詞節」はとても重要なので、しつこいくらいに問題演習をしておきましょう。
1,I’ll phone you after ( ).
①I arrive ②I arrived ③I will arrive ④I will have arrived
2.By the time she ( ) there, it will be nearly dark.
①get ②gets ③getting ④will get
3.She told me she would be here about six. Anyway, I’ll tell you when she ( ).
①comes ②had come ③will come ④would come
4.We don’t know if he ( ) back to japan again.
①does come ②comes ③would come ④will come
まとめ
- 現在時制の本質は昨日・今日・明日と安定して変わらないもの!
- 時と条件を表す副詞節では未来のことも現在形で表す
- 一見すると時・条件の副詞節のように見えるが実は名詞節の場合は未来のことは未来形で表す
[広告]今Amazonで最も売れている英文法の参考書をチェックしよう!
[スポンサードリンク]