「参考書よりもわかりやすい英文法超入門講座」の第20講です。
今回は「分詞と分詞構文」をとりげます。
なお分詞を理解するためには基本5文型の理解が必須です。
5文型の知識があやしい方は「英語の基本5文型とは?文型の見分け方もわかりやすく解説」も合わせて参考にしてみて下さい。
[目次]この記事のコンテンツ一覧
英語の分詞とは?
英語の分詞には現在分詞(~ing)と過去分詞があります。
まずは現在分詞から解説していきます。
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英語の現在分詞とは?
現在分詞は現在進行形でおなじみですね。例えばI’am cooking.(私は料理を作っている)という現在進行形の文のcookingは分詞です。
現在分詞はこのcookingのように動名詞と全く同じ形をしていますが両者は別物なので要注意です。つまり、動名詞は~ingで名詞になりますが、分詞は~ingで形容詞になります。
そして現在分詞には、「~する/~している」という能動/進行の意味があります。
例文ではrollingがstoneを形容詞として修飾しています。rolling stoneで「転がっている石」という意味ですね。
また、現在分詞が単独で名詞を修飾しているときは(例1)のように前から名詞を修飾します。一方、現在分詞が目的語や修飾語句を伴う場合は以下の例文のように後ろから名詞を修飾します。
英語の過去分詞とは?
一方、過去分詞とはbreak-broke-brokenの最後のbrokenのように動詞の変化の3番目のものです。
過去分詞は「~される/~した」と受動/完了の意味を持ちます。
(例1)からもわかるとおり、過去分詞も単独の場合は名詞を前から修飾し、目的語や修飾語句を伴う場合は名詞を後ろから修飾します。
そして、(例1)ではA car is brokenという受け身の関係が成り立っていることがポイントです。
分詞の補語としての役割
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補語になれるのは形容詞と名詞の2つです。分詞は形容詞なので補語(C)として用いることができます。
この例文はSVCの形になっているので、S=Cの関係が成り立ちます。つまりThe girl=charmingです。
(例2)もSVCの形です。S+remain+Cで「SはCのままである」という意味です。SVCの第3文型ではS=Cになることを確認します。the flowers = closedですね。
また(例1)とは違い(例2)は過去分詞なので、The flowers are closed.という受動の関係も成り立っていることがポイントです。
この例文はSVOCの第5文型です。usがOでwaiting~がCです。usとwaiting~の間にWe are waiting~.という能動の関係が成り立っている点がポイントです。
また第5文型ではO=Cの関係が成り立つので、us=waitingになっています。
この例文もSVOCの第5文型です。herがOでdressed~がCです。(例4)では過去分詞が補語になっているため、OとCがShe is dressed all in red.の受動の関係になっています。
また第5文型ではO=Cの関係が成り立ちます。her=dressed all in redの関係性ですね。
英語の分詞を理解するポイント
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英語の分詞を理解するポイントは能動関係なのか受動関係なのかを見極めることです。文法問題で狙われるのは以下の例題のような形です。
例題:( )内の動詞を適切な形に直すと現在分詞と過去分詞のどっちになる?
①He saw his son (sneak) out of the house.[関西学院大・改]
【語彙】sneak(こっそり逃れる)
②I heard my name (call) in the waiting room.[関東学院大・改]
③I couldn’t make myself (understand) in English.[大阪産業大・改]
付帯状況のwith
with+O+Cで「OをCしながら」という付帯状況を表します。(例1)の場合、「彼は椅子に座っている」というメインの意味に付帯状況のwithで「足を組んで」と情報を付け足しています。
with+O+Cの文構造になるので、O=Cで、his legs=crossedの関係が成り立っている点がポイントです。またhis legsとcrossedの間に受動の関係がある点にも着目します。
(例2)では、your mouthがOで形容詞のfullがCです。これは簡単ですね。もちろんO=Cなので、your mouth=fullの関係です。
感情動詞と分詞の英語表現
日本語と英語では「感情」の捉え方が正反対です。日本語では感情はひとりでに生じるものと考えますが、英語での感情は「向こうからやってくるもの」という認識です。
例えば(例1)を見ると「驚いた」という日本語を英語では受動態で表現しています。
interestは「興味を起こさせる」という意味なので、(例2)のように感情の原因が主語にくるときは現在分詞になり、(例3)のように、感情を抱く主体が主語になるときは過去分詞になります。
分詞構文
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分詞構文とは本来の副詞節から接続詞と主語を省略して副詞句にしたものです。省略されている主語は主節の主語と同じものです。
そのため分詞構文の動詞と主節の主語を見比べて能動関係なら現在分詞を用い、受動関係なら過去分詞を用います。
(例1)の場合、省略されている主語は主節の主語であるthe dollです。the dollとviewの関係を考えると、The doll is viewed.(その人形は見られる)という受動の関係になっているので、Viewedで文が始まっています。
つまり、(例1)は、When the doll is viewed from this angle, it looks more attractive. という英文から接続詞と主語を取り払った形と言えます。
knowとIの関係を考えると「私が何を言うべきかわからなかった」と能動の関係になっているのでknowingと現在分詞を用います。
また、分詞構文を否定するときは、(例2)のように、分詞の直前にnotやneverを置きます。
(例2)はAs I didn’t know what to say, I remained silent.の接続詞と主語を省略したものです。
この例文のように文中に分詞構文を置くこともできます。(例3)の場合、主語はAnn、動詞はhearになるので、能動関係で、hearingと現在分詞が使われています。
There be構文を分詞構文にするとThere being~となります。
元の文はBecause there was no bus service, I had to walk home.となります。ここから接続詞のBecauseをとって、wasをbeingにした形ですね。
ちなみにthereは副詞です。主語ではありません。
分詞構文の完了形
分詞構文の完了形はhaving+過去分詞で表し、主節の動詞より以前のことを意味します。
この例文の場合「お金をなくした(Having lost)」のは「昼食代を支払えなかった」よりも、さらに過去の出来事です。そのため分詞構文の完了形になっています。
独立分詞構文
主節の主語と分詞構文の主語が一致ぜず、分詞構文の主語がそのまま残った場合を独立分詞構文と言います。分詞構文の主語はNightで主節の主語はthe boysです。
分詞・分詞構文の練習問題
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1.( )内の動詞を適切な形にすると現在分詞と過去分詞のどっち?
It was very (excite) news.
2.It( )for Mary to learn that her bike had been stolen.
①has shocked ②shocked ③was shocked ④was shocking
3.We often hear it( )that a child can easily adjust to changes in its environment.
①said ②saying ③say ④to say
4.I’m sorry to have kept you( ).
①wait ②to wait ③waited ④waiting
5.I always walk my dog along the beach,( )the sea view.
①being enjoyed ②enjoy ③enjoying ④with enjoying
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