勘解由使とは何か?設置の理由や検非違使との違いをわかりやすく解説

平安時代

勘解由使と検非違使の違い

勘解由使かげゆしとは国司こくしの不正を取り締まる令外官りょうげのかんの一種です。

令外官りょうげのかんとは律令に記されていない役人(官職)のことですよ。

律令制度で取り決められている官職だけでは、社会の変化に対応できないので、勘解由使かげゆしなどの令外官を新たに設置したわけです。

用語解説

国司こくしとは各国の行政や軍事を担当する地方官のことです。

これに対し、検非違使けびいしとは今で言う警視庁のようなもので、「平安京内の警察」や「裁判」を行う令外官です。

そのため、これまで警察や裁判を担当してきた弾正台だんじょうだい衛門府えもんふ刑部省ぎょうぶしょう左右京職さゆうきょうしきの治安維持や裁判に関する業務は検非違使けびいしに吸収されていきます。

弾正台
役人の不正を摘発する部署。
衛門府
中央の常備軍。
刑部省
八省の1つ。裁判や刑罰を担当。
左右京職
都の行政・司法・警察を担当。

解由状とは

地方官である国司こくしには任期がありました。一定期間ごとに新しい国司と交代するわけですね。

例えば、国司Aが任期を終えて、新しい国司Bと交代するときに、国司Bは「国司Aがちゃんと不正をせずに働いていたか?」をチェックします。具体的には帳簿を確認したりしますよ。

勘解由使における国司の監査と解由状発行の仕組み

このとき国司A(前任者)がちゃんと仕事をしていたと認められれば、国司B(後任者)は国司A(前任者)に解由状げゆじょうを交付します。

解由状げゆじょうとは前任者(国司A)がちゃんと仕事をしていたことを証明する書類ことです。

そして、無事に解由状げゆじょうを交付されれば、任期を終えた国司A(前任者)は、都へ戻ると新しい職につけるわけです。

(※解由状をもらえないと厳しい処分を受けます)

勘解由使が設置された理由

しかし、当時、国司の間では不正が当たり前になっていました。それにもかかわらず後任者によるチェックもテキトーだったわけです。

そのため地方政治は混乱します。例えば横領おうりょうなんかも頻繁に起こります。

用語解説

とは収獲の約3%を国司に納める地方税のことです。

このような状況を正すべく、桓武かんむ天皇国司交代の際に解由状の審査を行う目的で勘解由使かげゆしを設置します。

ポイント

勘解由使かげゆしは国司の不正を防ぐために解由状げゆじょうの審査を行う令外官りょうげのかんです!一方、検非違使けびいしとは治安維持や裁判に関する業務を行う令外官りょうげのかんです!

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