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はじめに
日商簿記3級に関わるちょっとした疑問を解決する記事です。
今回は受取手数料という勘定科目について考えてみます。
受取手数料ってどんな勘定科目?
取引を仲介することによって得た手数料のことを受取手数料と呼びます。
簿記の5要素で言えば、受取手数料は収益の代表的な勘定科目の1つです。
ただどんな「手数料」も「受取手数料」で仕訳するのかというとそうではありません。
例えば、証券会社は株式の売買手数料による収入を本業にしています。
この「本業」というのがミソです。
本業で得た手数料は、手数料は手数料でも、受取手数料ではなく「売上」で仕訳します。
またもっと身近な例で言うと、街の不動産屋さんは仲介手数料で利益を挙げることが本業です。
なので不動産屋さんが得た、仲介手数料〇〇万円は、やはり売上で仕訳します。
じゃあどんな時に受取手数料で仕訳するの?
※これは日商簿記3級で得点するために知らなくてもいい豆知識になります。
例えば、システム開発会社のポンポコ商事がお客さんのホームページを作成したとします。
ホームページが完成して嬉しいお客さん。でもホームページを作っただけではアクセスが伸びないので「WEB広告を出したいんだけど…」とポンポコ商事の営業さんに相談したとしましょう。
しかしポンポコ商事はあくまでシステム開発専業であって、WEB広告の仲介、つまり、広告代理業は行っていません。そこで、ポンポコ商事の営業さんは、知り合いのワンワン広告社に、このお客さんを紹介します。
ワンワン広告社では、めでたく500万円のWEB広告が売れました。
そして、ワンワン商事は仕事を仲介してくれた御礼としてポンポコ商事に、広告売上の5%にあたる25万円を支払いました。
「ポンポコ商事さん、またシステム開発していてホームページ作ったときにWEB広告のニーズがあったら是非、我がワンワン広告社に紹介してね!紹介してくれたら次回も売上の5%バックするからさ!」
こうして、ポンポコ商事は25万円の収益を得ました。
こんなときに、この収益は受取手数料として仕訳します。
まとめ
取引を仲介して得た手数料収入であって、かつ、その手数料収入が本業ではない場合、受取手数料で仕訳します。それが例え手数料収入でも本業に関わる収入の場合は売上で仕訳します。
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