行動活性化

Pocket

行動活性化の意味とは?

認知行動療法において、《行動活性化》は「不活性の悪循環」に陥っている患者さんに前向きな行動を促し、それによって患者さんの気分を改善し、自己効力感を高めることを意味します。

様々な研究から、抑うつを克服するためには、動くこと、前向きな活動をすることが重要だと分かっています。そのため、認知行動療法では、治療の初期の段階から、患者の活動レベルが高まるよう支援します。

例えば1日60分のウォーキングといった軽度な有酸素運動は患者さんを前向きな気持ちにします。

尚、ここで言う、不活性とは、例えば、「1日中、布団の中でダラダラと過ごす」、「1日中、テレビやネットを見て過ごす」といった状態を表します。

また、不活性の悪循環は下記に示すプロセスで固着します。

不活性状態(eg.毎日布団の中で過ごす)⇒自己嫌悪・罪悪感・不安・絶望⇒不活性の維持⇒さらなるネガティブな自動思考⇒不快な気分がさらに強まる。

そして、ほとんどの抑うつ的な患者は、今現在感じている不快感を持続させるような(不活性的な)活動をかえって増やしてしまいます。

抑うつ状態にある患者さんは以下に示すような自動思考を抱えているがために、活動を開始することが難しくなっています。

<不活性状態の抑うつ的患者に見られるよくある自動思考の例>

※下記の例では「散歩」による行動活性化を試みた場合のものとする。

  • 「【不可能系】こんなに気力がでないのだから、散歩などできないに違いない」
  • 「【~したい系】散歩に行くよりもこうして布団でダラダラ過ごす方が気が楽だ」
  • 「【無意味系】散歩なんてしたって気分は良くならない。そんな活動には意味がない」

行動活性化の技法

不活性に対抗するには患者さんの1日の過ごし方を見直すために活動スケジュール表を用いる。活動スケジュール表では1時間ごとに「何をやるか」を予め計画しておく。その際、余暇的活動(=喜びが多く達成感は比較的少ない活動)と義務的活動(喜びは中程度だが達成感が多い活動)をバランス良く配置するようにする。

また、活動を妨害する自動思考、活動中に、その活動から得られる満足感を減らしてしまうような自動思考を予め同定し、これらの非機能的な認知を修正しておくことも重要である。

関連用語

 

心理学用語集&人物事典のトップページに戻る