入門!簿記の解説【8】商品売買③「返品と値引きの仕訳」

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入門!簿記の解説!

まえがき

こんにちは!鹿丸です!この記事を書いている時点で、11月なのに雪が降っていますよ!びっくりです(2016年11月24日)!!寒いですが、1ミリでも多く分かりやすい解説をするために工夫に工夫を重ねております。

さて、前回は買掛金と売掛金の仕訳処理を学びました。今回は返品値引きの仕訳を学びます。どうしても分からない点がある場合は質問メールも受け付けております。

今回も「分かりやすさ」に命をかけて解説いたします!何卒、宜しくお願い申し上げます。

 

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簿記における返品・値引き

簿記では、仕入れた商品を戻したり、売り上げた商品が戻ってくることを返品といいます。また、仕入れた商品を返品することを仕入戻し(しいれもどし)、売り上げた商品が返品されることを売上戻し(うりあげもどし)といいます。

一口に返品といっても仕入戻し売上戻しの2種類がある点に留意して下さいね。

また簿記では、値引きにも2種類の値引きがあります。

仕入値引・・・仕入れた商品の代金を値引してもらうこと。

売上値引・・・売り上げた商品の代金を値引すること。

尚、仕入戻し/売上戻し/仕入値引/売上値引は簿記の用語ではありますが、「勘定科目」ではありません。

 

このあたり、「仕入戻し」だとか「売上値引」だとか用語が似通っていて、混乱しそうですね。要は、商品を仕入れるときと、商品を販売するときでは、同じ「返品」や「値引き」でも、分けて考えるということです。

実際に取引を仕訳しながら用語に慣れていくとしましょう。

仕入れた商品の返品・値引き

まずは「仕入れ」に着目して、返品と値引きを考えてみます。

改めて用語を整理しましょう。

仕入戻し・・・仕入れた商品に傷などの問題があって、商品を仕入れ元に返品すること。

仕入値引・・・仕入れた商品に傷などの問題があって、代金を値引きしてもらうこと。

では、商品を仕入れたときの返品・値引き時の仕訳処理について説明しますね。

「仕入戻し・仕入値引」が発生したら、返品や値引き分だけ、「逆仕訳」を行います「逆仕訳」の目的は、過去に計上した仕入(費用)を取り消したり、一部相殺することです。

しかし急に「逆仕訳」と言われてもよく分からないと思います

実際に、取引の仕訳を見ると、逆仕訳の意味が分かりますので、下記をご覧下さい。

取引1ワンワン商店はニャンニャン商会から50円で商品を仕入れ、代金を掛けで支払った

仕入(費用)⇒増加

買掛金(負債)⇒増加

借方(左) 金額 貸方(右) 金額
仕入  50 買掛金 50

取引2ところが、ワンワン商店に届いた商品をよく見ると、傷や汚れが多く、これをニャンニャン商会に返品した(仕入戻し)

取引2」のような場合は、仕入戻しの典型例です。「取引1」でいったん仕入れを行いましたが、「取引2」では、それを返品しています。返品したわけですから、「取引2」では「取引1」の仕訳を取り消すイメージで仕入戻しの仕訳をします。

では、いったん過去に仕訳した取引を取り消すように仕訳するにはどうしたらいいでしょうか。そのための方法が逆仕訳です。単純に、「取引1」の仕訳の真逆の仕訳をすればいいだけです。

というわけで、「取引2」の仕訳を見てみましょう。

借方(左) 金額 貸方(右) 金額
買掛金 50 仕入 50

ちょうど2つの仕訳が逆の関係にあることが、分かりますでしょうか?

図にするとこんな感じです。

仕入戻しの場合の逆仕訳

仕入戻しの場合も、仕入値引の場合も、機械的に逆仕訳すればいいだけなので慣れれば簡単です。もう少し実例を見てみましょう。

取引1:ワンワン商店はニャンニャン商会から70円分の商品を仕入れ、代金を掛けで支払った

取引2:ワンワン商店は、ニャンニャン商会から仕入れた商品に若干の問題があったため、ニャンニャン商会に文句を言って、10円値引きさせた

この2つの取引を一気に仕訳してしまいましょう。

仕入(費用)⇒増加⇒借方(左)、買掛金(負債)⇒増加⇒貸方(右)。

上記の逆仕訳を値引き分だけ行う

借方(左) 金額 貸方(右) 金額
仕入 70 買掛金 70
買掛金 10 仕入 10

返品して全額お金が戻ってくるのではなく、一部値引きした場合、その値引き分だけ逆仕訳して、仕入時の仕訳を部分的に取り消します。尚、全部返品するのではなく、一部の商品を返品する場合も同じ考え方です。

もう少し例題をこなして、「仕入戻し」と「仕入値引」に慣れましょう。

取引:ニャンニャン商会から掛けで仕入れた商品のうち、一部の商品に傷があったため、20円分を返品した

借方(左) 金額 貸方(右) 金額
仕入 ●● 買掛金 ▲▲
買掛金 20 仕入 20

取引の文にはニャンニャン商会から掛けで仕入れた商品の金額は読み取れませんが、仕入(費用)が増加して、それを借方(左)に仕訳し、買掛金(負債)も増加し、それを貸方(右)に仕訳した履歴があることは分かります。

で、ニャンニャン商会に対して20円分の商品を「仕入戻し」したわけですから、部分的に最初の仕入の仕訳を取り消すイメージで、逆仕訳すればいいわけです。

取引:ニャンニャン商会から掛けで仕入れた商品の一部に製品不良があったため、10円の値引きを受けた

これは、「仕入値引」の例題ですね。なので、値引き分だけ逆仕訳をすればいいのです。

借方(左) 金額 貸方(右) 金額
仕入 ●● 買掛金 ▲▲
買掛金 10 仕入 10

 

どうですか?

このくらい例題をこなせば、だんだん「返品や値引き分だけ、逆仕訳を行って、過去に仕訳帳に計上した仕入の取引を、一部、または、全部取り消す」という仕訳処理のイメージが出来上がってきたのではないでしょうか?

簿記の仕組みは本当に、見事ですね。美しくすらあります。複式簿記を発明した人はきっと天才ですね。

さて、次は、売上に注目して、返品と値引きを見ていきます。

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売り上げた商品の返品・値引き

まず用語を整理しましょう。

売上戻し・・・売り上げた商品に(傷などの問題があって)返品されること。

売上値引・・・売り上げた商品に(傷などの問題があって)商品代金を値引きすること。

「売上戻し/売上値引」は「仕入戻し/仕入値引」と基本的な考え方は一緒なので、そんなに難しく感じることはないと思います。

例題を使って解説するのが一番分かりやすいと思います。

取引:ワンワン商店はニャンニャン商会に原価10円、売価40円で商品を売り上げた。代金は掛けとした。ところがワンワン商会が売り上げた商品の一部に問題があったため、ニャンニャン商会は10円分の商品をワンワン商店に返品した

取引を仕訳してみます。

売上(収益)が40円増加しているので、貸方(右)に仕訳します。また、取引本文に「代金は掛けとした」とあるので、売掛金(資産)の勘定科目を使います。売掛金(資産)は増加しているので、借方(左)に仕訳します。

次に、取引本文の後半を読むと、10円分の商品について、売上戻し(返品)が発生していることが、分かるので、金額を10とし、逆仕訳をします。すなわち、売上(収益)を借方(左)に仕訳し、売掛金(資産)を、貸方(右)に仕訳します。

借方(左) 金額 貸方(右) 金額
売掛金 40 売上 40
売上 10 売掛金 10

つまり、逆仕訳をすることで、過去にいったん計上した売上の一部または全部を取り消すイメージです。この例題の場合は、過去にいったん計上した売上の一部(10円分)を逆仕訳によってキャンセルしていますね。

おわりに

前々回の三分法と分記法前回の掛け取引の仕訳(買掛金、売掛金の仕訳)に続き、今回は、返品と値引きの仕訳処理について学びました。

次回諸掛り(しょがかり)という簿記用語と、それに関連する仕訳の方法を解説していきます。

次回(諸掛り<しょがかり>の仕訳)が終わったタイミングで「商品売買」という大きなテーマをクリアできますよ!

そうしたら次は、入門!簿記の解説【10】から「現金預金」というテーマに入ります。

どうしても分からない点があればメール質問をご利用下さいませ。

 

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