うつ病歴11年の私がうつを治した方法|認知療法を中心に


はじめに

この記事はうつ病で11年間苦しみ、ついにうつ病を克服した筆者の闘病体験記です。単なる闘病体験記だけではなく、11年間にわたるうつ病の苦しみの中で筆者なりに調査・研究した「うつ病の治し方」もご紹介いたします。

しかし、あくまで一うつ病患者(つまり素人)の私見であって、医師による正確なアドバイスではありません。そのため、この記事の内容はあくまで参考程度にとどめ、主治医の指示を重要視するようにしていただければと思います。

まずはじめに、簡単な「うつ病の基礎知識」を解説します。続いて、筆者が自分なりに工夫して編み出した「自分でできるうつ病の治し方」をご紹介します。最後に筆者のうつ病体験談を記しました。

このブログ記事がうつ病で悩む方のなんらかのお役に立てれば望外の喜びでございます。

うつ病治療の基本は早めに精神科を受診すること

※すでに精神科・心療内科を受診中の方は読み飛ばして下さい!

「もしかしてうつ病かも!?」と思ったら、少しでも早く、精神科を受診することが何よりも大切です。今は昔と比べて精神科の敷居も低くなりました。恥ずかしい気持ちや躊躇する気持ちもあるかもしれませんが、早期に精神科に行くことが、うつ病治療の基本です!もし「薬を飲むこと」に不安がある場合は、そのことも含めて精神科医に相談してみるといいでしょう。

うつ病が疑われる症状

※すでに「うつ病」などなんらかの診断を受けている方は読み飛ばして下さい!

うつ病が疑われる症状の一覧を下記に示します。「もしかしたら自分はうつ病なのかもしれない」と感じたら、すぐにでも精神科を受診することが大切です。

以下の症状が2週間以上、継続して続く場合、うつ病の可能性があります。

01□今まで興味のあったモノへの興味を失う。ものごと全般について楽しめない。
02□気分が落ち込む、不安が強い、憂うつになる、絶望的な気持ちになる。
03□寝つきが悪い。一旦眠っても、途中で目が覚める。または、反対にたくさん眠りすぎる。
04□いつも疲労感を感じる。
05□億劫感が強く、無気力である。
06□食欲不振。または、食べ過ぎる。
07□自分はダメ人間だ、自分は人生の敗北者だ。等と感じる。
08□家族や周囲に対して申し訳ない感じがする。
09□テレビを見るとイライラする。読書などに集中できない。
10□動きや思考が鈍くなる。
11□そわそわしたり、落ち着かず、普段よりも動き回る。
12□死んだ方がマシだ。と考えることがある。

特に12に当てはまる場合は、早急に医療機関に受診する必要があります。

うつ病は必ず治る病気

うつ病は必ず治る病気です。うつ病で自宅から出ることができなくなり、何年も外出不能状態に陥っていた知り合いも今ではすっかり元気です。うつ病で働けなくなり、生活保護を受けるまでになった方がいらっしゃいますが、その方も今では元気に働いています。うつ病で5カ月間、休職していた知人も、半年後には復職し、今ではうつ病以前よりも出世してコンサルタントとして活躍しています。

「もう自分のうつ病はずっと治らないのではないか」と感じること自体がうつ病の症状なのです。ですから筆者もそうでしたが「きっと永遠にうつ病は治らないんだ」と本気で感じても、「そのように感じること自体、うつ病の症状なのであって、実際はうつ病は治る病気なんだ」と自分に言い聞かせることが大切です。

またもちろんうつ病は必ず治る病気ですが、うつ病の治療をはじめて日が浅いタイミングで「一刻も早くうつ病を治さなくては!」というように改善を焦ると、焦燥感から不安が強まり、逆に回復が遅れてしまう場合があります。さらに、うつ病の症状は良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら、全体として、徐々に回復に向かっていくものです。「お!なんか気分がだいぶ楽になってきた!」と感じても、そこから少し逆戻りしたりするものなのです。そのため「焦らずじっくりと」うつ病治療に取り組むようにするといいでしょう。

尚、特に急性期のうつ病では「十分な休養」をとることが非常に大切なのですが、「自宅でゆっくり休みなさい」と言われても、「本当に何もしないで家でダラダラしてていいのだろうか?」、「仕事もせずに自宅療養だけしているなんて、自分はダメな人間だ」などと罪悪感や自責の念に苛まれることがあります。しかしうつ病は、精神の病なので目に見えないだけで、インフルエンザ、骨折、胃潰瘍などといった身体の疾患となんら変わりありません。両足を複雑骨折したにもかかわらず「自宅で安静にしている自分はダメ人間だ」とは思わないはずです。従って、うつ病に罹ってしまったならば、身体の病気のときと全く同じように、「堂々と休養」して構わないのです。

うつ病対策は「生物・社会・心理」

うつ病対策は「生物学的対策」・「社会的対策」・「心理的対策」の3本柱です。

生物学的対策というのは薬を飲むことが中心になります。

社会的対策というのはデイケア・自助グループ・相談機関など社会との接点を持つことで元気を取り戻す方法です。うつ病で休養していると、1週間~2週間に1回の通院以外は、ほとんど自宅にこもる生活になってしまいます。そうして、自宅にこもりがちになってしまうと「社会との接点」を失ってしまうのです。「人と話す機会と言えば、家族か医師くらい」という状況が長く続くと、うつ病から脱出しづらくなります。そのため、働くこと以外の社会との接点をつくることが治療に役立つわけです。

心理的対策の代表例はカウンセリングです。しかし、カウンセリングを受けるのは経済的に難しいケースが大多数だと思います。そこで、この記事の中で「筆者的に効果のあった自分でできる心理的対策」をご紹介します。

筆者がオススメする自分でできるうつ病対策

不安・絶望感は「対策」で治す

うつ病にかかると不安・恐怖・絶望感に悩まされることがあります。こうした症状への対処法として筆者なりに、実際に役立った方法をご紹介します。

ステップ1:「何が」不安なのかを明らかにする。

うつ病にかかると「漠然とした不安」を感じる機会が多くなります。こうした漠然とした不安には必ず「原因」があります。また、心理学的には「何が不安なのか」・「何が怖いのか」を明確にするだけでも不安は弱まることが分かっています。漠然とした不安を感じたときは、まず最初に「何が不安なのか」をハッキリさせることが大切です。また、不安の正体を明確にしないと、不安への対処法を考えることができませんよね。

(例)「職場復帰できなかったらどうしよう」と考え、不安を感じる。

ステップ2:不安は必ず「未来」に向かって起きるものです。そして、未来に起きるかもしれない悲劇的出来事について「今の自分では対処できない」と感じるからこそ不安になります。そこで、不安に感じている「未来の悲劇的予想」について「対策」や「そのような悲劇的な予想が実際には起こらない根拠」を列挙します。さらに、プランBを策定します。プランBとは、あなたを不安にさせる悲劇的予測が万が一実現してしまった場合への対処法です。

以下の例は説明の都合上、簡素化してありますが、この方法のイメージを掴むには十分だと思われます。実際には対策や根拠を1時間~2時間くらいかけてじっくりリストアップするといいでしょう。

(例)「職場復帰できなかったらどうしよう」という不安に対処する。

<職場復帰を果たすための【対策】を列挙する>

【対策1】うつ病者の職場復帰方法について本を読んで学習する。

【対策2】信頼できる同僚や上司に職場復帰について相談する。

<職場復帰できる【根拠】を列挙する>

【根拠1】うつ病患者の多くは「自分には職場復帰は絶望的だ」と考えるものだが、そうした絶望感はうつ病の症状であって、絶望感を感じるからといって職場復帰が物凄く難しいものだという根拠にはならない。実際、職場復帰に不安を感じるうつ病患者が年間、何万人も職場復帰を果たしている。

【根拠2】自分は今までの人生で「とても困難で、きっと自分にはできっこない」と感じてきたことを何個もクリアしている。故に、今回の問題もクリアできる可能性は十分にある。

<プランB:万が一不安が実現してしまった場合の対処>

【対処1】簡単なアルバイトをして経済的問題が起きないようにする。

また、不安・恐怖というのは、必ず「未来に向かって」起きるものなので、「現在に集中する」ことでも不安・恐怖を軽減することができます。

現在に集中する方法としては「呼吸に意識を集中する」・「簡単な家事や部屋の片づけをする」といった行動が有効です。

呼吸に意識を集中するという方法を実践するには、静かにイスに座って、5分~10分程度、「吸ってー、吐いてー、吸ってー、吐いてー」という要領で呼吸の感覚だけをとらえるようにします。その際、必ず、頭の中にいろいろな考えが浮かびます。そうした雑念が浮かぶ度に、「いけない、いけない、呼吸に意識を戻そう」と自分に言い聞かせます。目は開けていても、閉じていても構いません。このように意図的に呼吸に意識をもっていく作業を行うことで、「現在に生きる」感覚が出てきます。この方法は一般にマインドフルネスと呼ばれる技法で、マサチューセッツ工科大学のストレスクリニックやGoogleの社内研修などでも実践されています。

自己効力感に着目する

うつ病の本質的原因の1つに「自己効力感の低下」があります。自己効力感とは簡単に言えば「自信」のことです。もう少し正確に表現すれば自己効力感とは「ある状況下で必要な行動を十分に遂行できる」という感覚のことです。

うつ病で休養生活をしていると、「たった10分の部屋の片づけをすることすら物凄く難しく感じる」というように、自己効力感が大幅に低下した状態を実感するケースが多いと思います。また歯医者に行くのを先延ばしにしたり、外出が億劫でひきこもり状態になったりする場合も多いものです。

15時頃になってやっと目覚め、ベッドの中で憂鬱な気分に苦しみ、ようやく布団から出ても、無気力で何もできず、部屋着のまま、ただボーっとテレビを眺める。といった生活パターンに陥りがちです。

しかし、実は一番気分を悪くする行動は「行動しないこと」なのです。さらに言えば、行動しないことで、どんどん自己効力感は低下していきます。正に悪循環ですね。

こうした悪循環を改善し、自己効力感を回復するには、「今の自分でも99%できるであろう、簡単な行動」を実行し、小さな達成体験を積み重ねることが有効です。

普段、私達がビルの3階に登れるのは、一段一段、階段を上がるからです。階段を1段上がることなら、誰でもできます。しかし、ロッククライミングのようにビルの外壁をつたって3階へ移動するのは非常に困難ですよね。

「階段を1段上がること」と同じくらい「簡単で確実にできること」を積み重ねて、自己効力感の回復を図ればいいわけです。

例えば「歯を磨く」、「部屋着から外出着に着替える」、「3分間だけ散歩する」、「3分間だけ部屋の片づけをする」、「シャワーを浴びる」、「10ページだけ本を読む」といった行動は、小さいことながら、自己効力感を回復させるための達成体験として役立ちます。

ここで注意すべきは「毎日、1日10分散歩する」といった継続的な目標を立てないことです。例えば、金曜日に10分散歩をすることができれば、土曜日は一日中寝込んで過ごしてもいいのです。継続的な目標を立てるのではなく、「その場限りの小さな達成体験」を無理せずできるときに実行すればそれだけでも大きな進歩なのです。

筆者がおすすめする方法としては、ノートか何かを1冊準備し、確実にできそうな小さな行動を1つするたびに、そのことを記録することです。

12月19日 16:15頃 約5分間、皿洗いをした。

という具合に、達成体験を記録していきます。もちろん記録することは必須ではありませんが、筆者の経験上、記録は自己効力感を回復するのに役立ちます。

ちなみに、筆者の場合、うつが酷く、通院以外は何か月も外出できない時期がありました。そのとき、「そうだ、完全にゼロになってしまっている自己効力感を回復させよう!」と思い立ち、「3分間散歩」をすることから始めました。全く外出できない日もあれば、3分間散歩を1日に2,3回できた日もあります。そうして3分間散歩を繰り返しているうちに、「そうだ!今日は本屋に立ち読みに行こう」、「今日は近所のカフェでスマホでもいじって過ごそう」という具合に徐々にできることが増えていきました。

すると、自己効力感もだんだん高まってきて、家事や部屋の掃除にはじまり、電車で90分くらいかかる外出なんかも簡単にできるようになりました。数か月前までひきこもり状態だった筆者からすると、これは大きな進歩でした。

そして忘れてはいけないのは「行動しないことが一番気分を悪くすることだ」といううつ病治療の原則です。逆に言えば、ほぼ間違いなくできるであろう小さな行動を積み重ねていけば、どんどん行動できるようになり、自己効力感の回復だけではなく、気分改善にもおおいに役立つのです。

実際、精神科医も、「家事や片付け」といった行動が、うつ病治療に役立つことを指摘しています。また「太陽にあたること」がうつ病治療に役立つことは有名ですよね。それに「運動療法」という精神療法があるくらいですから「散歩」も立派なうつ病治療なのです。

ですから「こんな小さなことをやっても焼け石に水だ、意味がない」などと考えないことです。ビルの10階に上がれるのは小さな一段一段の階段を昇るからなのです。「チリも積もれば山となる」ということわざもありますしね。

ささやかな達成体験を積み重ねて自己効力感を回復させる方法。オススメです!

支援機関を利用する

うつ病治療は「生物」・「社会」・「心理」で考えると述べました。家族や医師くらいとしか会話しないという状況は好ましくありません。「社会的対策」を講じて、少しでもいいので社会的接点を増やすことはうつ病治療に大変役立ちます。

そのためには支援機関を利用する方法と、精神科クリニックのデイケアを利用する方法があります。

要は仕事という形で社会参加するのはハードルが高いので、まずはできる範囲で他者との接点を増やしていくという考え方です。
支援機関としては例えば、精神保健福祉センターのデイケアや地域若者サポートステーションなどを挙げることができます。

精神保健福祉センターのデイケアとはうつ病などの精神疾患で通院・自宅療養中の方を対象に、就労・復職・復学などを目指し、ある程度定期的に精神保健福祉センターに通い、簡単な作業をしたり、再発予防の講習を受けたりできる公的サービスです。要は「リハビリ」のためのプログラムを提供してくれるわけですが、「デイケアで何をするか」は実はあまり重要ではありません。「デイケアを通じて家族や医師以外の他者との接点を増やし、ささやかながら社会参加すること」が治療上、とても重要なのです。

地域若者サポートステーションとは厚労省が運営し、全国に展開している支援機関で、15歳~39歳の方を対象に、無料相談、就労支援、グループワーク、レクリエーションといった各種支援を無料で実施する機関です。地域若者サポートステーションも、精神保健福祉センターと同様に社会的接点を増やすのに役立ちます。

またこうした公的サービスだけではなく、民間の精神科クリニックでもデイケアを行っているところがあります。

いずれのサービスを利用するにせよ、リハビリを受け、社会参加度を高めることは、うつ病治療におおいに役立ちます。なぜなら、人は本質的に他者と接することでエネルギーを得ることができるからです。

うつ病に役立つ「自分でできる精神療法」をご紹介します

※尚、精神療法の話ではなく、11年患ったうつ病を克服した筆者の体験記を読んでみたい。と思う方は、お手数ですが、もう少し下の方までスクロールして頂けますと幸いでございます。

まずは有名どころ!認知行動療法についてご説明差し上げます。その次に回復期のうつ病に役立つ精神療法である森田療法を解説していきますね。

はじめに、認知行動療法のデメリットからご紹介します。

認知行動療法のデメリット

認知行動療法のデメリットは2つあります。

第一のデメリットは認知行動療法を実施する過程で「自分の考えと向き合うので、そのとき本当は目をそらしたい嫌な部分を直視しなければならず、その“直視”が辛いと感じる人もいる」という点です。

第二のデメリットは「紙やPCにたくさん書くことが必須」なので、けっこうなエネルギーを必要とする点です。

しかし、認知行動療法は極めて信頼性が高く、うつ病に対して非常に効果のある精神療法です。しかも、自宅で手軽にできます。

この後、「自分でできる認知行動療法の具体的なやり方」をご説明します。

自宅でカンタン!認知行動療法の基礎知識

このセクションでは、認知行動療法の具体的な手順を解説するための準備段階として、認知行動療法の「基本的な考え方」を解説していきます。

「理屈は抜きにして、手っ取り早く、この苦しい気分を楽にするノウハウが知りたい」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、認知行動療法の基礎理論を理解することは、遠回りに見えて、実は、気分を早く楽にするための最短コースなのです。

というのも、認知行動療法の根本的な部分を知らないまま、具体的なテクニックを学んでしまうと、認知行動療法をしているつもりが、気づかないうちに、単なるポジティブ・シンキングにすり替わってしまう危険があるのです。そうなってしまうと、認知行動療法の効果は、ゼロとは言わないまでも、半分以下になってしまうかもしれません。

なので、少し退屈に感じてしまうかもしれませんが、まずはこのセクションで認知行動療法の基本的な仕組みを学んで頂けますと幸いでございます。「急がば回れ」と言いますしね!

さて、本題に入ります。

認知行動療法は大規模な統計学的調査で、抗うつ薬と同じかそれ以上のうつ病治療効果があることが証明されているセラピーです。米国のアーロン・T・ベックという先生が開発しました。

認知行動療法は認知療法と行動療法を合体させたものです。認知療法とは「ものごとを現実的に見ることができればうつ病などの辛い気分障害に苦しまされることはない」という理念で開発された精神療法です。

「現実的」というのがキーワードです。

認知療法の考えによればうつ病患者は「ものごとを現実よりも遥かに辛く酷いものだ」と認識しているので、ゆううつ・不安・イライラ・無気力などに、ひどく苦しめられるのだ。ということになります。

例えば、実は筆者は高校生のとき早稲田大学に入りたかったのですが、当時の筆者は「早稲田に入れなければ人生終わりだ」と本気で考えていました。しかし、現実には別に早稲田に入れなくても、その先には豊かで驚きと面白いことに満ち溢れている世界が待っているわけですが、当時の筆者は「早稲田に落ちる=人生終了」くらいに考えていたのです。

で、実際に大学受験に失敗し、某大学・経営学部に入ったのですが、その大学での生活は、大変充実した楽しいものでしたし、就職にも特に困りませんでした。やはり「早稲田に入れなければお先真っ暗」という認知は現実的ではなく「認知の歪み」だったのです。

「認知の歪み」という言葉がポイントです。

ものごとを「現実的」に認識できないから辛くなる。ものごとを現実的に認知できない原因は「認知の歪み」である。と認知療法は考えます。

この認知療法の考えが正しければ、うつ病で辛い想いをするには、ものごとを現実的に認識できていないからであり、その原因は認知の歪みなのだから、認知の歪みを解消させれば、うつ病の苦しみは大幅に改善する。と言えそうですね。

ちなみに「認知」とは「考え」や「出来事に対する解釈」を意味する言葉です。

ところで、認知療法では「認知」と「気分」は深い関係にあると考えます。

例えば、大盛り上がりの会社の飲み会で、みんなが大声で騒ぐ中、「ねえ、ねえ、Aさん」とAさんに話しかけたとします。しかし、Aさんからはなんの返事もありませんでした。

このとき「Aさんに無視された」と認知すると、「ムカつく」、「悲しい」、「不安だ」といった気分が生じますよね。一方、「会場がうるさいから、きっとAさんには自分の呼びかけが聞こえなかったんだな」と認知すると、特に悪い気分にはなりませんよね。

この例からも分かるとおり、「認知」と「気分」は密接に関わっているのです。そのため、認知の歪みが原因で、ものごとを現実的に見れないと、悲観的な認知や破局的な認知が生じ、それらの認知によって、嫌な気分が誘発されるのです。

これが認知療法の基本知識です。

一方、認知行動療法は認知療法と行動療法が合体したものと述べました。では行動療法とはいったいどういう精神療法なのでしょうか。

行動療法の基本的な考え方は「行動することで認知は変化する」というものです。例えば、「ジェットコースターなんて怖くて乗れないよー、いったい何が楽しいの?軽く拷問じゃね?」という認知を持っている人がいるとします。その人がいざジェットコースターを体験してみると「やべー!気分爽快!超楽しい!」と感じたとします。

このとき、この人の認知は行動によって「ジェットコースター=怖い」から「ジェットコースター=楽しい」に変化していますよね。

このように行動は認知を変える強力なメソッドなのです。

また行動には「実験」という側面があります。

認知療法の基本姿勢は「いかに現実的にものごとをとらえるか」にありますが、行動することで、今現在自分が持っている認知が本当に現実的なのかどうかを実験的にテストすることができます。

例えば「ひとりで映画を観に行っても面白くない。やっぱり誰かと一緒に映画に行かないと意味がない。楽しめない。」という認知を持っている人がいるとします。

この認知が現実的かどうかを調べるには、実験をしてみればいいわけです。実験するには「実際にひとりで映画を観に行ってみる」という行動をすればいいですよね。

そして、実際にひとりで映画館に足を運び、「面白かった」のであれば、実験の結果、「ひとりで映画はつまらん!」という認知は非現実的な考えだと分かります。逆に、ひとり映画は「つまらなかった」のであれば、最初の認知は現実的であることが、実験から証明されるわけです。

ここまで認知療法と行動療法について解説してきましたが、認知行動療法とは、認知と行動を通じて、「現実的な認知」を獲得することで、過度に悲観的な思考や破局的なものの考え方を修正し、それによって、うつ病の症状を大幅に改善する技術であると言えます。

認知行動療法はうつ病のあらゆる症状、すなわち、ゆううつ、不安、イライラ、絶望感、興味喪失、無気力などに非常に有効なことが十分な科学的調査により立証されています。

以上で認知行動療法の「基礎的な考え方」の解説は終わりです。続いて、認知行動療法の具体的な実施方法を解説いたします。

自宅でカンタン!ひとりでできる認知行動療法のやり方

認知行動療法を実践するには、最初に、「認知の歪み」について知っておく必要があります。現実的にものごとを認識することを邪魔する典型的な「認知の歪み一覧」がすでに用意されているのです。これからご紹介する8つの認知の歪みパターンは、うつ病患者を苦しめる非現実的認知をやっつけるための強力な武器です。

まずは下記一覧にざっと目を通して、辛い気分をやっつけるための武器をゲットしましょう。その上で、いくつかの強力ですぐに役立つ認知行動療法の具体的テクニックをご紹介差し上げます。

認知の歪みパターン1:恣意的推論(しいてきすいろん)

十分な証拠がないにもかかわらず、あることを、いたずらに信じ込んだり、独断的な推測をし、判断をしてしまう思考。例えるならば、決定的な証拠はおろか、有力な証拠すら乏しいのに、警察が、勝手な決めつけで、犯人を逮捕してしまうような認知の歪みです。十分な証拠や根拠があって、はじめて現実的な判断ができます。わずかな事実から推測した内容は、仮説や想像の域を出ないものであり、現実とは限りません。

(例)最近、友人のA君から連絡がこない。⇒A君は自分のことを嫌いになってしまったのだ。

⇒この例の場合、「最近A君から連絡がこない」という不十分な証拠から、独断的に、「A君は自分のことを嫌っている」という推測をしています。実際には、たまたまA君は仕事が忙しい時期なのかもしれませんし、あるいは、A君が「資格試験の勉強の邪魔をしたら悪い」などと気を遣って、あえて連絡を控えているのかもしれません。なんにせよ、十分な証拠もないのに、悪い方向に決めつけてしまっています。とても「現実的な認知」とは言えませんね。

認知の歪みパターン2:全か無か思考

ものごとを白か黒かでしか判断せず、グレーゾーンを無視する思考です。この全か無か思考は「完璧主義の誤り」の原因にもなります。うつ病になりやすい性格傾向に真面目・几帳面・完璧主義というのがあります。特に完璧主義は厄介な信念です。下手をすれば、テストで90点をとっても、完璧主義の傾向が強いと、「自分は勉強ができない、落第者だ」と考えかねません。しかし、世の中には完璧なものなど存在しないのです。そして完璧への執着は本人を不幸にすることにしか役立ちません。心理学者のリチャード・カールソンの言葉を引用するならば「完璧主義を通しつつ、平和な人生を送っている人に、まだお目にかかったことがない」/「人生のあらゆる場面で完璧主義を捨てるようになれば、人生はそれ自体で完璧なことに気づくようになる」と言えます。どんなものにも、白か黒かでは割り切れない曖昧さがあり、また、どんなものも、けっして完璧ではない。というのが現実です。にもかかわらず、全か無か、オール・オア・ナッシングで物事をとらえ、完璧主義を追い求めるのは、明らかに非現実的です。

(例)東大以外にまともな大学はない。

⇒確かにわが国において東大は最高峰の素晴らしい大学ではありますが、東大よりも遥かに入試難易度の低い大学を出た人でも、東大卒業生以上に企業や研究機関で活躍している人物はいくらでもいます。もっと言えば、高卒でも中卒でも、東大生より大きな業績をあげている人はたくさん存在します。

認知の歪みパターン3:選択的抽出(せんたくてきちゅうしゅつ)

選択的抽出とは、物事や出来事の中から(特にマイナスの方向性で)自分の関心のある事柄にだけ目を向け、いたずらに、結論を急ぐ思考です。選択的抽出の背景には「根拠のない決めつけ」や「偏見」が隠れていることが多いです。そういった勝手な思い込みが原因となり、ネガティブな事実ばかり重視し、ポジティブな要素は、不思議と無視してしまいます。物事や出来事の負の面ばかりに着目し、そこから無理矢理に結論を出すので、当然、結論は悲観的な内容になりがちです。例えるならば、仮に「東京は汚い街だ」という決めつけが原因で、東京の街を散歩していても、汚れた建物や道端のゴミ、不快な街頭広告ばかりを選択的に観察し、せっかくの街の美しい景観を無視するようなものです。このような何の得にもならない考え方をするはずがない。と思う方もいらっしゃるでしょうが、特にうつ病の場合は、不思議と、選択的抽出に陥りやすいことが分かっています。しかも本人は全く気が付かず、無意識のうちに、選択的抽出をしてしまいがちなので要注意です。

(例)筆者が入学した高校は私立の中高一貫校で進学校でした。中学から入ってきた生徒を「内進生」、高校受験をして入ってきた生徒を「外進生」と呼んでいました。筆者は高校から入った外進生でした。お恥ずかしい話なのですが、筆者は「内進生は高校受験をくぐり抜けていないから、勉強のできないバカばっかりだな」と心の中で、小馬鹿にしていました。ところがフタを開けてみると、最終的には、外進生よりも、内進生の方が、優れた進学実績を残したのです。

⇒「高校受験を経験していない生徒はバカに違いない」という勝手な決めつけが原因で、内進生のダメな部分ばかりを選択的に抽出した結果、内進生の本当の実力を正しく評価することができなかったのです。実際、内進生の方が優れた進学実績を残しているわけですから、「内進生=バカ」という、筆者の認知は明らかに非現実的でした。

認知の歪みパターン4:拡大視・縮小視

拡大視は自分自身の短所、失敗、問題などを現実よりも、おおげさに評価する思考です。一方、縮小視は自分の長所・成功といったプラスの要素を現実よりも過小評価する思考です。例えるならば、拡大視・縮小視は、部下のあら探しばかりして、部下の良い点や功績は無視してしまう、嫌味な上司のようなものです。拡大視・縮小視は不必要に不安を増大させてしまう原因にもなります。不安に感じている事柄を現実よりも大きな脅威と認識する反面、不安が現実になってしまった場合の、自分自身の対処能力を実際よりも低く見積もってしまうからです。また拡大視・縮小視の背景には「悲観的な予測」が隠れています。いったん、なんらかの悲観的な予測を信じ込むと、そのネガティブな予測を支持する証拠を実際よりも大きく捉え、逆に、ネガティブな予測に反する事実を過小評価します。

(例)その昔、筆者がまだブログをはじめて間もない頃、「自身が運営するブログで、たくさんのアクセスを集めることは困難だろう」と悲観的になっていました。すると、「つい最近、気合を入れて書いた記事にも全くアクセスが集まらない」、「ブログのネタがぜんぜん思い浮かばない」といったマイナスの部分ばかりに目がいき、「毎月、着実にアクセス数が伸びている」、「ブログを続けるうちに人気記事を書くためのノウハウがどんどん増えている」といったプラスの要素をすっかり無視していました。それだけではなく、「自分には読者を満足させる文章なんて書けないんだ」、「自分は飽きっぽいから、どうせブログを継続することもできない」等と、自分の能力を過小評価していました。しかし、その半年後には、それなりに満足のいくアクセスを集めることができるようになりました。

⇒「きっとこのブログはうまくいかないだろう」という悲観的な予測が原因で、うまくいっていない部分ばかり拡大し、悲観的な予測に反する好材料を過小評価しています。そうして、たいした根拠もないのに、ネガティブな想像を、ますます信じ込んでしまっています。こうした後ろ向きな予測は、明らかに非現実的です。実際、半年後には、それなりにブログ運営がうまくいっていることからも、当初のマイナスの事実をおおげさにとらえ、自分自身の能力を疑う姿勢は現実的ではありません。

認知の歪みパターン5:過度の一般化

過度の一般化とは僅かな事実だけを根拠に一足飛びに安易な結論を出してしまう思考です。一般化とは、通常、いくつかの事実から法則性を見つけ出すことを意味します。例えば、「過去100年間の北海道の気象データを調べてみると、例外なく、必ず冬には雪が降っている」という事実を一般化すると、「北海道では冬になると必ず雪が降る」という法則を導くことができます。これは適切な一般化です。一方、女子高生10人に聞き取り調査をした結果、10人全員が「甘いものが好き」と回答した。従って、女子高生は全員、例外なく甘いものが好きだ。という考えは、過度の一般化であり、間違った思考です。なぜなら、甘いものが苦手な女子高生も必ず存在するはずだからです。しかし、認知の歪みとしての過度の一般化はこの「女子高生全員甘いもの好き説」よりもさらに酷い間違いであることが多いのです。例えば、ある女性がたった1回、彼氏に浮気されただけで、「男は全員、浮気する生き物だ」という具合に、極端すぎる一般化をしてしまいます。

(例)転職活動をしていて3社面接を受け、3社とも不採用だった。⇒自分には転職なんてできないのだ。

⇒3社不採用になったからといって、「自分は転職できない」と決めつけるのは明らかに過度の一般化です。4社目で採用されるかもしれないし、10社目で採用されるかもしれません。

認知の歪みパターン6:自己関連付け

自己関連付けは実際には自分自身にたいした責任はないのに「~がうまくいかないのは全部、自分が悪いのだ」という風に、不当に自分を責めてしまう思考です。

(例)みんなでバーベキューに出掛けたが、突然の雨で、中止になった。⇒自分がちゃんと天候を確認しなかったのが悪いのだ。自分のせいで皆が楽しむことができなかった。

⇒突然の天候不良はいくら天気予報を確認しても起きることがあります。それに、天気予報をチェックする責任は自分だけではなく、メンバー全員にあるはずです。

認知の歪みパターン7:情緒的価値判断

情緒的価値判断とは、そのときの気分感情を理由に、物事の良し悪し等を決めてしまう思考です。例えば、明日、みんなの前でスピーチするのが不安だ。不安だということは、自分にとって、大勢の前でスピーチすることはとても難しいことに違いない。といった認知の歪みです。不安に感じるからといって、「自分にはできない」と決めつける根拠にはなりません。実際、筆者が学生時代に大学の授業で、毎週大勢の前でスピーチをするというものがありました。確かに、スピーチをする前は必ずと言っていいほど不安な気持ちになりましたが、だからといってスピーチがうまくいかなかった経験は一度もありませんでした。また、情緒的価値判断は無気力を強めてしまう性質があります。なぜかというと、「やる気がしないということは、自分には~できないのだ」という誤った思考に陥ってしまうからです。しかし、実際には、やる気や意欲というのは、行動した後にわいてくるものであって、何かを始める前に出てくるものではありません。朝、ダルくて学校や仕事に行くのが億劫でも、いざ行ってみると、だんだんと活力が出てくるのと同じことです。人間の体は活動することで、神経が興奮し、気力が出るように作られているのです。これは単なる生物学的な事実です。

(例)将来が不安だ。⇒きっと自分の未来はろくなものにならないだろう。

⇒今現在、将来に不安を抱えていることは、けっして、未来が悪いものになるという予測の根拠にはなりません。もし不安に感じることはなにもかも上手くいかないのであれば、世の中の多くの人が就職面接やプレゼンなどをうまく乗り切れないはずです。それに、不安という気分が、いつも妥当なものだとは限りません。その不安は「偽物」かもしれないのです。

どういうことかというと、例えば、過度の一般化は、ほんのわずかな事実から誤った結論を導く認知の歪みですが、ある男性が過去に1回だけ意中の女性に告白しふられた経験があるとします。その男性は過度の一般化をしてしまい、「自分は女性に告白しても良い返事をもらうことはできないに決まっている」と思い込んでいるとします。しかし、男性はほんの少しだけ勇気を出し、明日、好きな女性に告白することにしました。当然、男性は自信がないので、とても不安になりますが、そもそもこの不安は「本物」なのでしょうか。過度の一般化という非現実的な認知のせいで、自信を失い不安になっているだけではないでしょうか。非現実的で明らかに誤った認知から生じる気分感情は偽物にすぎないのです。

ただでさえ、気分感情は未来がうまくいかない根拠にはならないのに、その情緒が偽物であれば、どう考えても、悲観的な予測の根拠にはなり得ません。

もっと極端な例を挙げるならば、Aさんは、エイプリルフールに「明日、間違いなく、君には不幸が起きる」という嘘を聞き、本気で信じたとします。もちろんAさんは不安になりますが、誤った認知に基づく不安は、妥当なものではなく、偽物の気分感情です。当然、今現在、Aさんが不安だからといって、明日、不幸な出来事が起きるという予測の根拠には、絶対になりませんよね。

もちろん現実的な気分感情も物事を判断する理由にはなりませんが、間違った認知による嘘っぱちの気分感情は単なる幻にすぎないのです。

認知の歪みパターン8:先読みの誤り

先読みの誤りは根拠なく、悲観的な予測をしてしまう思考です。本質的に未来のことは誰にも分からないはずなのに、否定的なことしか言わない厄介な預言者のように、物事は悪い方へ向かうに違いないと決めつけてしまいます。先読みの誤りにはもう一つ別の意味があります。それはマインド・リーディングと呼ばれるもので、確かな証拠もないのに、相手の心の中を決めつけてしまう思考です。例えば友人を遊びに誘って断られたときに、「きっと、あいつは自分と遊ぶのはつまらないと思っているのだ」等と、まるでエスパーのように相手の心の内を決めつけてしまうといった具合です。

(例)そう遠くない未来に、悲劇的な状況に陥ってしまうに違いない。

⇒ガラケー全盛時代、いったい誰がスマートフォンの普及を予測できたでしょうか。1週間後の夕飯の献立すら予測困難です。良い方向に進むにせよ、悪い方向に進むにせよ、現実的には未来を見通すことは誰にもできないのです。

 

 

さて、これらの認知の歪みのパターンを利用して以下のような方法で辛い気分を産み出す非現実的な認知を修正します。そうすれば、現実的な認知を持つことができるので、苦しい気分が大幅に和らぎます。

 

ステップ1:自動思考を明らかにする。そして自動思考を書きだす。

 

自動思考とは、特に意識しなくても、知らないうちに湧き上がってくる思考のことで、言葉で表すことのできる思考のこともあれば、イメージの形を取ることもあります。

例えば、お風呂に入ろうとして「めんどうだ」という気分になる場合、「風呂に入っても意味がない」とか「やる気がしないので、入浴など到底できそうにない」といった自動思考が存在していると考えられます。

まずはこうした自動思考を明らかにします。自動思考を明らかにするには「ある状況」に対して、自分の頭の中にどんなイメージや思考が浮かんでいるのかを注意深く観察し、その内容を書きだします。手書きで紙に書きだしても構いませんし、スマホのメモ機能やPCを使って書きだしても構いません。

(例)友達を誘ってご飯に行こうと考えたが、「不安」、「億劫感」が生じた。この際の自動思考を書きだしてみたところ、「誘ってもどうせ断られるに違いない」、「気力がでないので、外出できないだろう」といった認知があった。

 

ステップ2:自動思考を明らかにした上で、認知を修正する前の気分を書きだし、その気分の度合いを0%~100%で評価する。

 

(例)自動思考⇒「もしかしたら、これから乗る飛行機が墜落するかもしれない」
気分⇒恐怖80%、不安60%

 

ステップ3:自動思考を認知の歪みパターンに照らして検討します。書きだした自動思考の中に、どんな認知の歪みが含まれているのかを考えます。

 

(例)自動思考⇒「こんなに辛いのだから、きっと自分のうつ病はずっと治らないに違いない」
【該当する認知の歪みパターン】
恣意的推論:十分な根拠がないのに「うつ病は治らない」と決めつけています。
拡大視:うつ病という問題を現実よりも大きな問題だと誤認しています。
情緒的価値判断:今現在、辛いからといって、うつ病が治らない根拠にはなりません。
先読みの誤り:未来の出来事は誰にも分からないのに、うつ病は治らないと決めつけています。

 

ステップ4:自動思考に含まれる認知の歪みを特定したら、より現実的で歪みの少ない新たな考えを書きだします。こうした新しい考えのことを「適応的思考」といいます。

 

(例)自動思考⇒「独りで動物園に出掛けてもつまらない。意味がない。」

【気分】
無気力:80%、悲しみ:60%

【認知の歪みパターン】
恣意的推論:十分な根拠もないのに「独りで動物園に行ってもつまらない」と決めつけています。
全か無か思考:「独りで動物園に行くことは無意味」と白か黒かで考えています。
先読みの誤り:まだ実際に動物園に行ってもいないのに「つまらない」と予測してしまっています。

【適応的思考】
「独りで動物園に行くこと」がつまらなく、意味の無いことだという明確な根拠はないのだから、もしかしたら独りでも楽しめるかもしれない。それに、完全に無意味かものすごく楽しいかのどちらかということはなく、実際には、「少し楽しい」、「まあまあ楽しい」といった結果になる可能性もある。それに、実際に動物園に出掛けてみないと、有意義かどうかを判断することはできない。

 

ステップ5、適応的思考を書きだしたタイミングで改めて気分を評価します。当初の自動思考の中に認知の歪みを見つけ、自動思考を修正したことで、どのように気分が変化するかを観察します。全く気分が改善しないケースもありますが、大幅に気が楽になる場合も少なくありません。

 

(例)自動思考⇒「こんなに無気力では皿洗いなんてとてもできない。自分はなんてダメな人間なんだ。」

【気分】
無気力80%、自己嫌悪90%、イライラ60%

【認知の歪みパターン】
過度の一般化:例え本当に皿洗いができないにしても、その事実だけから「自分はダメ」と一般化するのはおかしい。
情緒的価値判断:気力は行動した後に起こるものであり、今無気力なことは「皿洗いができない」ことの根拠にはならない。

【適応的思考】
確かに今現在はひどく無気力だが、皿洗いをはじめてしまえば、徐々にやる気も出てくるだろう。作業に手をつけてしまえば、意外に簡単に皿洗いをこなせてしまうのではないか。それに「皿洗いができない」ことが事実だとしても、そこから「自分はダメ人間だ」と結論するのは明らかにおかしい。自分はダメ人間などではないし、自分を責める必要もない。

【気分】
無気力:60%、自己嫌悪:30%、イライラ:10%

ステップ6、実験する。適応的思考を書きだしても、その新しいものの見方を「いまいち信じられない」といったケースは非常に多いものです。そこで、適応的思考が本当に現実的で、十分な説得力のある内容なのかどうかを「行動」を通じて「実験」します。

(例)適応的思考⇒「確かに億劫ではあるが、30分程度であれば部屋の掃除をすることができる」

【行動と実験】
3分程度でもいいので、実際に、部屋の掃除を行い、そのときどんな気分になるかをテストします。その際、部屋の掃除を実行する前に、「もし3分間、部屋の掃除をしたらどんな気分になるか」という予想をメモしておきます(例:辛さ:80%、イライラ:70%)。そして、「3分間、部屋の掃除をする」という実験が終わったら、現実にはどのような気分になったかを記録します(例:辛さ:10%、イライラ:0%、楽しさ:40%、すがすがしさ:70%)。

以上のステップ1~ステップ6の方法で、苦しい気分を産み出す非現実的認知を現実的なものに改善していきます。そうすれば、多くの場合、ある程度、気分が楽になるものです。

とはいえ、自動思考の中に認知の歪みパターンを発見し、修正を試みてもなかなかうまくいかない場合もあります。そういった場合の対処法を下記にてご紹介します。

 

対処法1、自動思考をさらに明確にするために、「下向き矢印法」という技法を利用します。この方法を使えば、より深く、より正確に自動思考をとらえることができるので、自動思考を修正した際の気分改善効果を高めるのに役立ちます。下向き矢印法は、最初に書きだした自動思考に対して「それは自分にとってどういうことか?」という問いかけを繰り返し行う方法です。

 

(例)自動思考⇒「復職は困難に違いない。将来に希望を持てない。」
(それは自分にとってどういうことか?)↓
「職を失ってしまうかもしれない」
(それは自分にとってどういうことか?)↓
「また就活をし、自分に合った仕事に就ける自信がない」
(それは自分にとってどういうことか?)↓
「この先、ずっと無職のままになってしまうかもしれない」

この例では、「復職が困難で将来に希望が持てない」という自動思考を深掘りし、「この先、ずっと無職になってしまったらどうしよう」という懸念をあぶりだしています。その結果、「復職が困難」という自動思考を修正するだけではなく、「将来、無職の状態が続いてしまうかもしれない」という自動思考も修正すべきだと分かります。このように、隠れた自動思考を明確にすることで、「なぜ辛い気分になってしまっているのか」をより一層、明確にできます。

 

対処法2、自動思考を修正する方法には認知の歪みパターンを利用するだけではなく、自動思考を科学的に検証するという方法もあります。なんらかの自動思考を書きだしたら、その自動思考を支持する事実と、その自動思考を反証する事実を書きだします。その際、「この自動思考を支持する事実にはどんなものがあるか?」、「この自動思考を反証する事実にはどんなものがあるか?」と自問自答します。

 

(例)自動思考⇒「自分は価値のない人間だ」

【自動思考を支持する事実】
・同じ仕事をしていてもうつ病にならない人もいるのに、自分は仕事のストレスに耐えられずうつ病になってしまった。
・今の自分は、たった3分、家事をすることすらできない。

【自動思考を反証する事実】
・うつ病に罹る以前は、少なくとも平均かそれ以上の仕事をすることができた。
・うつ病で寝込んでばかりの生活をしているのは事実だが、多くの場合、こうした症状は一時的なものであり、精神科で適切な治療を受ければ、うつ病は治り、元の自分に戻ることができる。
・家族は自分を必要としている。
・自分のことを「価値のない人間だ」という人は周囲に一人もいない。

【適応的思考】
自分は価値の無い人間などではけっしてない。ただ一時的に体調を崩しているだけだ。それに自分は無価値だと思い込むのは、うつ病の典型的な症状であって、現実ではない。うつ病は治る病気なので、しばらく療養すれば、また仕事で活躍できる。

 

対処法3、「もっと別の見方はないだろうか?」、「自分自身が納得できる、気を楽にする考え方にはどんなものがあるだろう?」と自問自答し、「使える考え」のアイデアを発想します。いわゆる「アイデア出し」、「ブレスト」の方法を使って、より機能的な認知を模索します。また苦しい気分を産み出す自動思考については、「その自動思考を信じることは生活をより豊かにし、進歩発展することに役立つだろうか?」と問いかけます。

 

対処法4、「しかし」に対抗します。新しい適応的思考を発見しても、心の中で「しかし、~」と考えてしまい、適応的思考を信じられない場合に有効です。例えば、「きっと復職できるし、将来はけっして暗いものではない」という適応的思考に辿り着いても、心の中で「しかし、こんなに無気力では、きっと復職は難しい」と反論してしまい、元の歪んだ認知に戻ってしまう場合などに有効です。元の非現実的で悲観的な思考に戻ってしまったら、さらに「しかし~」と続けて、「しかし」に対抗します。

 

(例)適応的思考⇒「きっと復職できるし、将来はけっして暗いものではない」
(しかし)「こんなに無気力では、きっと復職は難しいし、この先、人生はどんどん悪い方に進んでいく」
(しかし)「無気力は治療で治るし、今現在の気分感情は悲観的予想の根拠にはならない」
(しかし)「治療がうまくいく保証はない」
(しかし)「毎年、何十万人ものうつ病患者が病気を治すことに成功している」
(しかし)「うつ病が長期化する例もある」
(しかし)「今はうつのせいで悲観的に思えてしまうだけで、現実には順調に回復し復職できる可能性は高い」

このように、「しかし」を繰り返しながら、適応的思考を妨害する非現実的で破局的な考えを駆逐していきます。

 

以上、認知行動療法の基礎知識の解説でした。こうした方法は、実際に筆者が11年続いた手強いうつ病を治すのにおおいに効果的でした。但し、筆者は精神科医でもなければ、臨床心理士でもないただの素人です。従って、ここでご紹介した認知行動療法の技法は、あくまで参考程度にとらえていただけると幸いです。

もし認知行動療法に興味があり、深く学んでみたいという場合は、『嫌な気分よさようなら』という書籍をオススメ致します。より正確で「使える」知識を獲得できるはずです。

うつ病歴11年の闘病記

うつ病で心療内科を受診した!

いまから約14年前。学生だった筆者は「なんか最近、ゆううつだし、無気力すぎるな、うつ病かも!?」と考え、勇気を出して人生初の心療内科を受診しました。デプロメールとデパスを処方され、「治すには毎週クリニックに通うことが大切」という医師の言葉を信じて通院しました。

友人の中には「精神の変な薬なんて飲まない方がいい」という意見もありましたが、筆者は「科学的に検証された方法論だけを信じる」という信念があったので、躊躇(ちゅうちょ)はあったものの、心の病は心の病院で治すべき、医者は科学者なんだから医療に頼ることが最も合理的な対処法と考え、同クリニックに通うことにしたのです。

抗うつ薬がぜんぜん効かない!転院&転院&転院だ!

通院をはじめて1年くらい経った頃でしょうか。「いくら抗うつ薬を飲んでもいっこうに改善しない」という危機感を抱き始めました。それだけではなく、いわゆる「3分間診療」に疑問を感じ、転院を決意します。

今から振り返れば、1時間も待たせたあげく、2,3分の診療を受けるだけではうつ病が改善するわけがありません。なので、十分な治療を求めて転院をしたのは「大正解だった」と言えます。

ちなみに、満足のいく治療が受けられるクリニックを求めて、5~6箇所くらい精神科クリニックをまわりました。中には「お前はロボットか!」とつっこみたくなるような冷淡なドクターもいました。そして最終的に辿り着いたクリニックで非常に親切であたたかく、丁寧な治療を受けることができました。

最初に診てもらった心療内科も含めると6~7個の病院を経験しましたが、そのくらいしないと、自分と先生の相性が良く、かつ例えクリニックが混みあっていても、10分以上の診療時間をとって、毎回、じっくり話を聞いてくれる先生に出会うことは困難だと思われます。

本当はこういうことを申し上げてはいけないのかもしれませんが、この記事を読んで下さっている読者の方にも積極的な転院を強くおすすめ致します。

というのも、これはあくまで筆者の経験則にすぎませんが、「こころあたたかく、やさしい精神科医」って、多分、5人に1人とか、10人に1人くらいしかいないと思います。

こちらは精神を病んでいるわけですから、主治医の人間性が優れていなければ、そもそも治療のスタートラインにすら立てないと思います。

外科とか皮膚科なんかであれば、先生の人間性も重要ではありますが、治療技術さえしっかりしていれば概ね問題ないわけです。

しかし、精神科の治療というのは、「先生の優れた人間性」こそ最も重要な治療技術だと筆者は断言します。やさしさやあたたかみの欠如している精神科医はめっちゃ不器用な外科医と一緒で、コアとなる治療技能に致命的な欠陥を抱えていると言わざるを得ません!!

そういう理由から、筆者は「素敵な先生に出会えるまで何度も転院すべき!」と強く主張いたします!

抗うつ薬の副作用で激太り!

転院を繰り返してやっと辿り着いた素晴らしい病院。

抗うつ薬がデプロメールからリフレックス×サインバルタに変わりました!

このリフレックス×サインバルタという処方は俗に言う、「ロケット処方」というやつです。何がロケットなのかというと、リフレックスはSSRI、つまり選択的セロトニン再取り込み阻害薬なわけです。脳内のセロトニン濃度を高めるお薬ですね。一方、サインバルタは、SNRI、つまり選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬です。要は脳内のノルアドレナリン濃度を増やすお薬ですね。

セロトニンとノルアドレナリンを同時に増やすことで、あたかもロケットが大気圏を脱出するかのような強力な推進力でうつ病を改善する処方なのでロケット処方と呼ばれているようです。

しかし、この「リフレックス」という薬。確かにめっちゃ効くのですが、「飲むととにかく腹が減る!」薬なのです。そのためリフレックスのせいで、171cm・63kgだった体重が79kgまで増えてしまいました!「まぁ治療のためだからしゃーない!」と諦め、デブ界の一員となりましたorz。

デパス中毒になる!

これは本当にやってはいけないことなので、ここに書こうかどうか躊躇したのですが、どうしても不安で不安で仕方ない時期がありまして。

でも病院では1日1錠、0.5mgしかデパスを処方してもらえない。

そこで困った筆者は近くの内科に行き、「眠れないのでデパス処方して下さい!」と頼んで、精神科と内科で2重にデパスを処方してもらうという暴挙にでました!

これにより無事、「デパス中毒」に陥ります。

「あー不安半端ねー!そうだ!デパス4錠飲んじゃお!」みたいな生活が常態化しておりました。

しかし、デパスはけっこう簡単に耐性がつき、すぐに効かなくなるのです。ひどいときはデパス10錠飲んでもほとんど効かないくらいになりました。

そこで筆者は気が付く!

「耐性のこと考えたらデパスを大量に持っているのも、週に7錠だけ持っているのも同じことじゃん!」

結局のところ、例えばデパスを1日8錠飲んでいたら、4錠くらいデパスを服用しないと効かなくなるわけですよ。逆にデパスを1日1錠飲む、生活をしていれば、1錠で十分に効く。従って、1週間のデパスの処方量が56錠でも7錠でも実質的効果は同じなわけです。

そう悟った筆者は内科で追加のデパスを密かに仕入れるという愚考をやめました。そして、1カ月~2カ月、デパスを飲まないようにして耐性を抜き、無事、デパス中毒から解放されたのでした!

過眠になる!寝込む生活が続く!

「すばらしい精神科クリニック」に辿り着いてから、何年目のことだったか、記憶が定かではありませんが、「過眠」つまり「寝すぎ」に陥る時期がありました。

1日平均16時間は寝ている日々が1年近く続いたと思います。酷いときは24時間以上眠っている日もありました。とにかく寝込む!寝込む!寝込む!-寝込んで現実逃避!の日々でした。

「ひきこもり」でかつ「寝たきり老人」のような毎日でした。

眠ることだけが「唯一の精神的救い」だったのです。

だから眠らざるを得なかった。

うつが辛すぎて病院に行くことすら難しくなる!

寝込む日々が続くと、今度は具合が悪すぎて精神科クリニックに行くことすらできない日々に突入しました。心の中では「さすがに、病院に行かないのはまずい!」と何度も、何度も思うのですが、酷い落ち込みと、ものすごい億劫感で、電車にのって病院に行くなど、とてもじゃないができない!という感じです。

うつ病の背後に潜む発達障害を警戒する!

ようやく過眠も落ち着いてきて、精神科にも通えるまでに回復した頃、病院でWAIS(うぇいす)検査を受けてみましょう。と突然、主治医様からのお達しが下りました。

どうやら、いわゆる「発達障害」の検査をするそうです。

筆者自身は「まさか自分が発達障害のわけがない!」と思い込んでいたのですが、「まあ健康保険のきく検査らしいし、受けてみるかー」くらいの気持ちでWAIS検査を受けました。

受けてビックリ!WAIS検査は6時間以上もかかる検査で、臨床心理士の先生と終始マンツーマンで、先生の出題する問題に口頭で回答していきます。

臨床心理士の先生「このインクの染みが何に見えますか?」

筆者「うーん、キリンかな?」

臨床心理士の先生「絶対王政の意味を答えて下さい」

筆者「えーと、国王の恣意的な独裁制で...」

といった問答がトイレ休憩をはさみつつ6時間続きます。

数学の問題や図形問題など本当にいろいろな出題がありました。

そして気になる検査結果は、「筆者さんは自閉症スペクトラム障害ですね」!

「ええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!自閉症ってなんじゃい!?」

簡単に言えば、自閉症スペクトラム障害とは「社会性やコミュニケーションに困難を抱える障害」のことで、うつ病などの二次的疾患を併発しやすいのが特色だそうです。

ついでに「ADHD」でもある!との診断でした!ADHDは有名な発達障害ですよね。多動といって、落ち着かずじっとしていることが苦手だったり、注意欠陥といって、集中して一つのことをやり遂げるのが苦手だったりします。要はADHDというのは、落ち着きがなく注意散漫なために社会生活に支障をきたす発達障害ですね。

で、発達障害の怖いところは3つあります。

1、発達障害はとても見つかりにくい!
2、発達障害を持っているとうつ病に罹る可能性が極めて高い!
3、発達障害は脳の先天的な異常なので治療不可能!

「まさか自分が発達障害だなんてことはないよ!絶対に!」と思われている方でも、あなたのうつ病の背後には、発達障害が隠れ住んでいるかもしれません。筆者がそうであったように!

で、なぜ6時間もかかるWAIS検査までして発達障害を見つけるのが大事なのかというと、単なるうつ病と、発達障害が原因で発症したうつ病では、同じうつ病でも治療方策が異なるからなのです。

なので、この記事を読んで下さっている方も、もしかしたら、一度、発達障害を疑って、WAIS検査を受けてみた方がいいかもしれません。というのも、発達障害がベースにあってうつ病を発症していると分かれば、より適切な治療を受けられるからです。また発達障害はけっして稀な病気ではありません。例えば40人のクラスがあれば、統計的には、そのうち3人前後がなんらかの発達障害を抱えています。

うつ病で障がい者手帳を取得する!

筆者の場合はうつ病と自閉症スペクトラム障害&ADHDを併発していることが分かった時点で、躊躇なく、障がい者手帳の3級を取得しました。

後述する「障がい者雇用」という制度を利用するためです。

障がい者雇用という働き方を模索する!

障がい者手帳をGETした筆者は「就職するなら障がい者雇用枠だ!」と意気込み、早速、就活を開始しました。この頃にはうつ病の方は、もうかなり良くなっていたので、就職する気満々です!

結果、自分が昔、普通に働いていた大手人材サービス会社があるのですが、その会社に障がい者雇用枠を使って再入社しました。

この後、うつ病の「軽い」再発なんかもあったのですが、この人材サービス会社に再就職した時点で、11年間にわたるうつ病との死闘は幕を閉じたのでした。

いまは発達障害と戦っています(なので相変わらず精神科には通院しております)!

まとめ

筆者が11年のうつ病闘病生活で学んだ役立つ知識をご紹介して参りました。筆者は素人ではありますが、少しでも、正確で効果的な内容になるよう細心の注意を払いました。確実に言えることは、うつ病とは気分障害というよりむしろ認知障害である。という発想です。つまり、非現実的認知を信じ込んでしまうせいで、辛い気分に苦しめられ、社会生活に支障をきたすわけです。

筆者の経験則から申し上げれば、強い不安や酷い無気力感、絶望感といった気分は、休養、投薬、デイケア、認知の検証といった手段で確実に改善できるものです。末筆ではございますが、この記事を読んで下さった方のご健勝を心より祈念申し上げます。

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