アルバイト育成術|超効果的な人材教育ノウハウとは!?

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まえがき

アルバイトスタッフを効率的に育成・指導し、戦力化と定着を図るためのノウハウをまとめました。アルバイト人材の不足、採用コストの高騰が叫ばれる中、適切なマネジメントを実施することの重要性は年々増すばかりです。

本稿を通じてお伝えしたい人材育成哲学は「従業員満足度(ES)の向上は顧客満足度(CS)の向上に大きく貢献する」という考え方です。

新人を歓迎し正しく育てる風土を作る

新人を歓迎し合理的で正しい指導をする組織風土を作り上げれば、採従業員満足度(以下ES)が高まります。なぜなら「人は自分が指導された方法で後輩を指導する」という傾向にあるからです。

さらにESの向上は業務を効率化し、離職率を低下させます。「働きやすい職場」であればあるほどモチベーションを維持しやすいですし、長期就労につながるからです。その結果、業務コストも採用コストも下がります。このことは価格を下げたり、サービスを向上させることにつながるので、最終的には、CSの向上に大きく寄与します。

正に「情けは人の為ならず」ですね。

ところで、マーケティングの常識として、新規顧客を獲得するコストは既存顧客を維持するコストを大きく上回るという考え方があります。

アルバイトスタッフのマネジメントにも全く同じことが言えます。新規採用に注力するよりも、アルバイトスタッフのESを高め、モチベーションを維持し、離職率を下げることに注力すべきです。

しかし、「教育は国家百年の大計」という言葉からも分かる通り、アルバイトスタッフを正しく育成する風土作りは一朝一夕にできるものではありません。社員や店長だけがアルバイト育成に躍起になっても大きな効果を出すことは難しいでしょう。社員と先輩アルバイトが一丸になってより適切で合理的な新人育成を実施できている状態が理想です。

もちろん100%そうなるわけではありませんが、悪い教え方をされたスタッフほど、そのやり方を踏襲しやすくなる傾向があるのは確かでしょう。逆に言えば、適切で合理的な教え方をされたスタッフほど優れた教育担当者になり得るのです。

従って理想的な組織風土を作るには、これから入ってくる新人育成をより適切で合理的なものに変革していくことがその第一歩になります。

適切で合理的な新人育成のポイント

マネジメントよりマーケティング

新人アルバイトを効果的に育成し、離職率を低下させるには、アルバイトを管理するという考えから脱し、マーケティング視点を持つことが重要です。簡単に言えば、アルバイトスタッフのニーズを把握し、ニーズに合った指導・育成を心がけるという考え方です。

顧客に向けたマーケティングにおいては顧客満足度(CS)を追求します。同様に従業員に向けたマーケティングではESを追求します。

もはや体育会的なノリの直観的マネジメントが通用する時代ではありません。そうではなく、社内向けにマーケティング活動を実施し、ESを高めます。アルバイト育成においてマーケティング視点を重視することに大きなデメリットはありません。むしろメリットだらけです。

なるほど、アルバイト採用がとても簡単だった時代ならば、「どのように育成・定着を図るか?」に終始するよりも「どうしたらより優秀な人材を採用できるか?」に注力する方が結果的にうまくいったのかもしれません。

しかし少子高齢化が進む現代のアルバイト育成事情の下では積極的な社内マーケティングによるES向上にこそ注力すべきなのです。

新人は新人というだけで大変

新人は職場という新しい環境に居るだけで大きなエネルギーを消耗します。新人は新人というだけで大変な上に、覚えることも盛りだくさんです。このように高いプレッシャーにさらされがちな新人を効果的に育成するためには、負担を減らすことが重要です。

負担には実務的な負荷と心理的な負荷があります。前者は「覚えることがたくさんある」という負荷であり、後者は「職場にうまく馴染めるか不安」という負荷です。

ここで新人アルバイトスタッフに過度な負担をかければ離職につながり、採用広告費や育成コストが水の泡になります。離職しなかったとしても、人は自分が扱われた方法で後輩を扱う傾向にあるので、新人をすぐ辞めさせるダメな先輩になってしまう確率が高いと言えます。

そこで実務的負荷と心理的負荷の双方を軽減することに力を注ぎます。

実務的負荷を減らす方法

最も手っ取り早く実務的負荷を減らすには「何度同じことを聞いてもいいよ宣言」をすることです。「二度、三度と同じことを聞くな」というアイデアにはほとんど根拠がありません。無駄に厳しい伝統的指導法と言えるでしょう。なぜなら新しいことを覚える際は「短期記憶にしまっては忘れ、忘れてはまた短期記憶にしまう」を繰り返すからです。

またこれとは別にメモの負担を減らすことも重要です。メモをしながらだとどうしても話に集中できませんし、相手の話すペースでとったメモは汚い字で殴り書き状態になっており、後から復習しにくいからです。であれば、あらかじめ指導内容を文章化しておいて、メモを取る労力を最小化しておけば、新人スタッフの実務的負荷を大きく下げることができます。

心理的負荷を減らす方法

新人スタッフの心理的負荷を減らすとは「不安を減らし安心を増やすこと」です。そのためには「気にかかることや不安なことがあれば教えて下さいね」とストレートに伝えることが効果的です。例えその場では「特にありません」と反応しても、内心では「気を遣ってくれる良い職場だな」という印象につながります。逆に素直に懸念点を吐露するようであれば、対策を打つことができますよね。

また「新人スタッフをよく観察し豆に声をかけること」も効果的です。人は放置されることに強いストレスを感じるからです。特に新人のうちは友人と呼べる同僚も少ないため、孤立しがちなので、豆に声をかけることで疎外感を軽減し、無用な不安を与えないようにします。

さらに職場適応の機会を作ることも重要です。そのためには先輩スタッフを紹介したり、話のきっかけ作りをしてあげるといいでしょう。

新人育成でやってはいけない愚行

言うまでもなく「新人いびり」などは論外です。これは生産性を下げる愚行でしかありません。また「見て覚えろ」というアイデアほど馬鹿げたものはありません。こういう意味をなさない無駄な厳しさは悪しき伝統となり悪い組織風土を形成してしまう原因になるだけです。

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