超わかる!大学受験現代文講義【3】


超わかる!大学受験現代文講義【第3回】

こんにちは!鹿丸です! 😀

今回は「ならば」の読解方法を解説したいと思います。早速、例題です。

補足

【例題1】ペンギンならば空を飛べない。

たった一文!?こんな短い、文章とも呼べない「文」なんて見た瞬間、意味がわかるよ!馬鹿にしてんのか!オオン!?(オコ)

と怒られてしまいそうですが、「たったの一文」を正しく論理的に読解できなければ、何十という文の集合体である現代文の問題を解くことはけっしてできません!

では【例題1】に潜む論理構造とはどのようなものかというと、ごく単純な集合で説明することができます。

集合って、あれですよ、数学ⅠAで勉強する集合です!

【例題1】の文の論理構造を図示すると下記のようになります。

空を飛べないものの集合

ところで、種概念(しゅがいねん)類概念(るいがいねん)という言葉をご存じでしょうか。

例えば、イルカは哺乳類の一種ですよね?

このとき、「イルカの類概念は哺乳類である」と言います。

逆に、「哺乳類の種概念にはイルカが含まれる」とも言います。

どういうことかというと、哺乳類とイルカの間には下図の関係がありますよね?

種概念と類概念

哺乳類にはイルカが含まれる。イルカは哺乳類の一種である。

というような関係を「従属関係」と呼びます。

ある概念Aとある概念Bの間に従属関係が成立しているとき、
上位の概念類概念と呼びます。一方、下位の概念種概念と呼びます

「イルカ」と「哺乳類」の間には、明らかに従属関係(AはBの一種であり、Bの中にAが含まれる関係)が成り立ちますよね(※イルカは哺乳類の一種であり、哺乳類の中にイルカが含まれる関係が成り立つということ)?

では上位の概念(=類概念)は「イルカ」と「哺乳類」のどちらでしょうか?

哺乳類の中には、イルカだけではなく、人間やクジラ等も含まれますよね。

 

なので、哺乳類が上位の概念ですから、哺乳類が類概念です。

逆に、イルカは哺乳類に対する下位の概念ですから、イルカは種概念です。

まとめると、

哺乳類とイルカの間に従属関係が成り立つとき、

上位の概念=哺乳類=イルカに対する類概念

下位の概念=イルカ=哺乳類に対する種概念

では「生物」と「哺乳類」を比べてみると、どうなるでしょうか。

哺乳類は生物の一種であり、生物は哺乳類を含む関係にありますから、この2つの概念の間には従属関係が成り立っていますね。

そして、生物の方が哺乳類より上位の概念なので、生物は哺乳類に対する類概念です。

一方、哺乳類は生物に対する種概念です。

ここで気が付くことがあります。

哺乳類とイルカの関係においては、哺乳類は類概念でした。

しかし、生物と哺乳類の関係においては、哺乳類は種概念になります。

つまり概念Aと概念Bの関係性次第で、同じ概念でも、類概念になったり、種概念になったりするわけです。

では【例題1】の解説に戻りましょう。

補足

【例題1】ペンギンならば空を飛べない。

ペンギンは「空を飛べないもの」の一種です。この場合、ペンギンは「空を飛べないもの」に対する下位の概念ですから、種概念ですね。

逆に「空を飛べないもの」はペンギンに対する、上位の概念なので、類概念です。

もう一度、【例題1】の論理構造を図示した集合を見てみましょう。

空を飛べないものの集合

ペンギンならば空を飛べない。というとき、ペンギンは「空を飛べないもの」の種概念であり、同時に、「空を飛べないもの」の集合の一要素でもあります。

もちろん「空を飛べないもの」がペンギンに対する類概念ですよね。

ここで注意すべきは「空を飛べないならば、ペンギンである」とは言えないことです

「空を飛べないもの」の中には、ペンギン以外にも猫、トマト等がありますから、「空を飛べないならば、ペンギンである」という文は論理的に間違っていますよね。

無理矢理正しい文にしようとすると「空を飛べないならば、ペンギンであり、猫であり、トマトであり、石ころであり、人間であり、机であり…」と「空を飛べないもの」全てを列挙しなくてはならなくなります。現実的ではありませんね。

逆に言えば、「AならばB」というとき、絶対に
「【ペンギン=下位の概念=種概念】ならば【「空を飛べないもの」=上位の概念=類概念】」

という関係が成り立っているわけです。

もっと一般化すると、「AならばB」という文があるとき、必ず、

【種概念】ならば【類概念】

という形になるわけです。

つまり

補足

【例題1】ペンギンならば空を飛べない。

という例題を論理的に読解するとは、この「たったの一文」の中に「種概念ならば類概念」という関係性があることを理解することなのです。

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