森田療法を1ページで完全理解する-わかりやすい森田療法入門


心の問題で悩んでいませんか?

森田療法についてこの記事1ページだけで完全に理解できるように配慮されています。森田療法の基礎知識を余すところなく紹介しています。森田療法の考え方は病気の方だけではなく健康な方にも役立つ優れたものです。是非参考にしてみて下さい。とにかくわかりやすい解説できっと森田療法の知識が身に付きます。筆者の面白い治療の体験談も掲載しています。

森田療法の知識の全てをわかりやすく徹底解説!

森田療法を一言で表現します。「不安、不快気分はあっても、持ち耐えて、それをどうしようともせず、なすべきことはなす」これが森田療法の神髄です。しかし、なぜ、どこから、このような考えが出てくるのでしょうか。まずは森田療法の歴史を紐解くところからはじめていきましょう。

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森田療法の歴史

1874年、高知県にて後の森田療法を開発する森田正馬が生まれました。元々、森田は神経質な性格で、幼少の頃に地獄絵を見たことをきっかけに死の恐怖にとらわれたと言われています。2016年現在から見て、142年も前に生まれた先生なんですね。森田療法が開発されたのが、1919年頃ですから、森田療法の歴史だけでも、2016年現在で、97年の歴史を持っています。

そして驚くべきことに執筆から90年余り経った現在でも、森田先生の本が普通に街の中型書店で販売されています。少し大げさに言えば、100年近く著書が売れ続けていることになります。それだけ長い期間が経っても陳腐化せず、多くの人に指示されているわけですから森田先生の考えはとても洗練されたものだということが分かると思います。100年近く、コンスタントに売れ続けている本で小説以外のものを何冊ご存じですか?

あまり長く、森田療法の歴史の話をしても退屈になってしまいますね。本当はまだまだ語りたいことがたくさんあるんですが、長い年月を経てもなお、輝きを失わない精神療法の思想だということだけ解説して、森田療法の歴史は終わりにしたいと思います。次は筆者が森田療法で自分の体に出たある症状を完璧に治した体験談をお話ししますね。森田療法を理解する上でけっこう役立つと思いますよ。

17歳から25歳まで8年間も悩まされた筆者の喉の病気が森田療法で2カ月で完治した話

森田療法との出会いは本当に偶然でした。たまたま家から一番近い書店の心理学のコーナーをのぞいていたら、聞きなれない用語が目に飛び込んできました。「森田療法?」と思いなんとなく手にとってパラパラとめくってみた瞬間、「これはいける!俺の喉を治せる!」そう確信しました。

私が喉に違和感を覚えたのは忘れもしない高校2年生の冬でした。教室で友達と話していると突然、喉に何かつかえたような感じがして、気持ち悪くなってえずいてしまいました。その瞬間限りで終わってくれれば良かったのですが、喉の気持ち悪い違和感はその後8年間、私を徹底的に苦しめたのです。

症状は確かに重いものではないかもしれません。こんな感じです。まず喉に何かがひっかったような嫌な異物感を感じます。次にその異物感が引き金になって吐きそうになったり、実際に吐いたりしてしまうのです。親に相談して腕がいいことで有名な耳鼻科に通ったのですが、診断はアレルギーでした。しかし、明らかにアレルギーではありません。その証拠に、その耳鼻科でいくらアレルギーの注射を打っても全く治らないのです。これっぽっちも改善しませんでした。

次は、過去に総理大臣の治療もしたことがあるという腕効きの鍼灸師のところにお世話になりました。しかし、何十回通っても、全く喉の違和感は治らず、飴やミンティアを食べて喉の違和感をごまかしながらなんとかやっていました。

そしてついに自分自身でも、これはなんらかの精神的な問題から来るものではないかと思いはじめたのです。そこで精神科に通ったのですが、薬を飲んでもいっこうに喉の異物感は治りません。少しも改善しないので精神科に通うのも辞めてしまいました(ちなみに今はうつ病とADHDで精神科のお世話になっています・苦笑)。

そしてついに万策尽きた、この喉の異物感と、それからくる気持ち悪い吐き気に耐えて一生過ごさなければならないのかと絶望したこともありました。そんなとき家の近所の本屋さんで出会ったのが森田療法の入門書でした。

この考えなら治せるに違いないと確信した私は病院や治療院に頼るのはやめ、「独学で森田療法を学んでこの喉の病気を治してやる!」と心に誓ったのです。

森田療法の入門書によれば、恐ろしくても人前でドシドシ不安発作を出すようにすれば治ると書いてありました。そして症状を抑えようとする努力が返って症状を悪化させるとも書いてありました。

そこで私は、毎日、四六時中、舐めていた飴やミンティアを一切絶つことにしました。そして人前で、喉の違和感からくる嘔吐をどんどん出してやろうと自分を勇気付けたのです。

厳しい戦いは2カ月続きました。2カ月間ひたすら喉の異物感と、そこからくる嘔吐を街中で、しまくったのです。汚い話で恐縮ですが、昼間の人混みの中で、とにかく吐きまくりました。電車だろうが、人の多いところだろうが一切、構わず、吐きまくりました。その時、迷惑をかけた方々には本当に申し訳ないのですが、2カ月を過ぎた頃から8年間苦しんだ喉の異物感が春でも訪れたかのようにすっかり消えてなくなっていたのです。

そのときの喜びたるや相当なものでした。8年間、起きている間中、ずっと苦しんでいた喉の症状が森田療法の本に書いてあることを、たった2カ月実践しただけで、完璧に治ったのです。腕利きの耳鼻科も、優れた鍼灸師も、精神科も治せなかった喉の症状が完治したのです。あれは確か25歳の夏のときでした。

もちろん今も喉の症状は完全に治っています。完璧に治って再発させない自信もあります。再発したらまた人前で吐きまくれば治せる自信もあります(迷惑この上ない話ですが……)。

そうです。これが森田療法の威力なのです。

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森田療法の適応範囲

森田療法の思想は深く、健康な人の悩みの解決にも非常に役立ちます。それだけではなく、回復期のうつ病、心身症、不安からくる過呼吸や激しい動機(パニック発作など)、赤面恐怖、書痙(人前で文字を書くときに文字や手が震えてしまうのが恐ろしくなる病気)、対人恐怖、不登校・ひきこもり、ターミナルケア(重病から死に直面した人の心のケア)等にも応用されています。

森田療法の研究拠点

国際的にはアメリカ、中国、フランスなどで今でも研究されています。また国内では慈恵医科大学、浜松医科大学をはじめ、森田療法を治療に取り入れている精神科・心療内科などのクリニックでも臨床研究が行われています。

森田療法とはどのような思想か?

森田療法とは「不安・不快はあるがままに、それをどうしようともせずに、持ち耐えて、なすべきことはなす」態度を認知と行動によって身に着けることを目標とします。認知とは平たく言えば、「考え方」のことです。認知の側面は読書療法といって主に森田療法関連の書籍を読むことで養成します。行動については不安でも、不安を理由に、物事から逃げず、不安ながらやるべきことをドシドシと実行することで森田療法的態度を体得します。

簡単に言えばたったこれだけのことです。しかし、これでは明らかに説明不足ですね。とはいえ重要な要点は以上になります。

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欧米の精神療法と森田療法の大きな違い

欧米で開発された精神療法で有名なものに認知行動療法と対人関係療法があります。対人関係療法はまだ日本国内ではあまり普及していないので、聞いたことがない方も多いと思います。認知行動療法は国内でもかなり普及しているし、書籍も豊富に出版されているのでご存じの方も多いのではないでしょうか。

認知行動療法や対人関係療法と森田療法の違いは不安の取り扱い方にあります。欧米の精神療法は、どうにかして不安を取り除こうとするのに対して、森田療法は不安を取り除こうとはしません。不安は自然で健康的な感情の延長線上にあるととらえ、不安を持ちながらも、不安な状況を回避しようとせず、どんどん仕事や家事を実践していくよう勧めます。

もっと言えば、森田療法では気分を問題にしないのです。気分はあるがままに任せて、事実の進歩を重視します。例えば、エレベーター恐怖症でいつも階段を使っている人がいるとします。森田療法では、怖くても、我慢してエレベーターを使うように勧めます。そうして恐怖の中に仕方なく身を置くことで、徐々に「やればできる!」という自信がつき、恐怖症も治っていくと考えます。

森田療法の基礎理論

頭の中を巡る思考は次々に移り変わり、それに伴って気分も千差万別に変化し続けます。どんな感情も本来は長続きしないのです。感情は放っておかけば自然に次の気分へと移り変わります。不快感を過度に気にして、なんとかその不快感を取り除こうと、あれこれ、心のやりくりをしていると、その嫌な気分はいつまでたっても過ぎ去りません。

それどこか、不快感いに注目するあまり、嫌な気持ちはどんどん強くなっていきます。この悪循環を脱するには2つのプロセスがあります。

  1. 気分はあるがままに放置しておく、苦しいときは苦しい、楽しいときは楽しい。
  2. 気分が悪くても常に何か活動するようにする。

こうして嫌な気持ちをどんどん強化してしまう悪循環を抜け出すことで、ふと気が付いたら、嫌な気分はどこかにいってしまいます。そしてより豊かで生産的な活動に没頭できるようになるのです。

要は、不快な感情を邪魔なものとして排除しようという努力が、逆効果を有無です。ここでいう逆効果とは、不快気分がまずます強くなり長く続き悩み苦しむことです。

本来ならば「気分なんて天気ようなものは、自然の流れに委ねる」という姿勢でいればこうした悪循環に陥ることを防ぐことができます。そういったあるがままの心境に加えて、例え今苦しても苦しいながらドシドシ作業することもとても大切です。

このように気分は天候のようにとりとめのないことですから、自然委ねて、放置しておくのが一番です。しかし悩みを抱えている人は、気分の良し悪しで状況を評価してしまいがちです。これは情緒的価値判断といいます。

例えば苦手な科目の勉強をすることは苦しいことですが、ただ気分が苦しいというだけで、その科目を勉強することが悪いことのはずがありません。情緒的的に物事の価値を判断する癖の強い人は、この苦手科目の勉強は苦しいから悪いことだと判断してしまいます。

しかし、気分本位ではなく、事実本位の視点から見ると、苦手科目を克服しようと、苦しみながらでも、勉強していることは、事実の進歩です。気分本位の人は気分が悪いことは害悪だという強い思い込みがあるので、きっと苦手科目を克服する努力を避けてしますのでしょう。

一方、事実本位の人は、事実関係が進歩するころが物事の良し悪しだと考えるので、苦しくても苦手科目の勉強を続けます。

このように、気分本位な姿勢にはなんのメリットもないのです。いつもまるで気分の測定器のように自分の気分を観察し、特に苦しい気分のときは、その気分の中にどっぷりはまってしまいます。そしてなんとかこの苦しい気分から逃れる方法はないかと気分のやりくりをするので、余計に不快感が増大していくのです。

一方、事実本位の人は、気分なんて物事の価値判断の基準にはならないと考え、また気分は自然のあるがままに任せてしまうので、事実を進歩させることこそ、価値だと考えます。嫌な気分を排除する努力など一切せずに、苦手科目の克服なら、そのための工夫と努力にまい進します。事実本位の考え方は、気分本位とは異なり、メリットがたくさんあります。

仕事や勉強の生産性も上がり、自信もつき、社会で成功するために必要なスキルがどんどん身に付きます。

天候のようにとりとめのない「気分」にこだわっていても、何も言いことはないのです。気分なんてものは、放っておけば、勝手にどんどん変化していくものです。もちろん雨の日も曇りの日も晴れの日もありますが、あなたは天候をなんとか操作しようと努力するでしょうか。しないですよね。気分も同じことです。ただ単にあるがままに放置しておけば良いのです。

今日から価値判断の基準を「事実の進歩」に大転換しましょう。例え一日中気分が優れなくても、その1日の中で、仕事や勉強などがおおいに進めばそれは良い日です。

感情の法則を理解することで事実本位の姿勢を養うことにつながります

感情の法則1「放っておけば勝手に消えていく」

どんなに辛く苦しい強い感情でも、ただ放置していれば、知らず知らずのうちに消えていきます。そうした苦しい感情をあれこれ対策を講じて、なんとか排除しようとすると、いつまで経っても心から消えないだけではなく、不愉快な気持ちはどんどん強くなっていきます。

感情の法則2「慣れる」

例えば、仕事・勉強で一区切りついたときの達成感はとても気持ちのいいものですが、すぐにその感覚に慣れて消え去ってしまいます。ネガティブな感情も全く同じです。持続的に嫌な気分を味わっているうちに、いつの間にか、その感情に慣れてしまって、不快感は徐々に薄らいでいきます。逆に、不快感を邪魔者扱いして、どうにかしようとすると、いつまでたっても、「慣れ」が出てこないで、しつこく心の中に居座り続けます。

感情の法則3「気にして注意を向けると酷くなる」

不快な気分感情を邪魔者扱いして、なんとか楽になろうとすると、嫌でも苦しい気分に注意が向いてしまいます。すると、辛い気持ちはさらに強く感じられるようになります。不愉快な感情が強くなれななるほど、もっとそれに注意を向ける結果になり、いつまでたっても苦しい気分の支配されたままになってしまいます。

注意を向けるのではなく、家事や仕事、勉強、ブログの更新など何か作業をすることで、内心から注意をそらし、あとは自然の成り行きに任せておけばいいのです。

そうすれば良い気分になるとは限りませんが、少なくとも不快感をどんどん増大させて、激しく苦しむことは避けられます。

 

このような感情の法則を理解し、気分で物事の良し悪しを判断するのではなく、事実の進歩で出来事を評価するように練習することが森田療法のコツです。

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